10月8日日曜日。 遂にこの日がやってきた。 今日の決勝レースの結果次第でハッキネンが最終戦に3年連続チャンプの望みを繋げるか、それともシューマッハが5年ぶり3回目の王座を獲得するのか全てが決まる。
この日は今までよりも一番早い時間に起床して、朝食を取る。 朝食をとった直後に空から雨粒がポツポツと落ちてきた。 外に出しておいてあったものが濡れてしまったら大変なので大急ぎで車の中に片付ける。 天気予報では朝から雨とは言ってなかったはずなんだけどなぁ… 午後2時からのレースが雨模様にならないかとても心配だ。
外に出してあったものを車の中に片付けた後、ささっと準備を整えてサーキットへ向かう。 今日で全てが決まると思うと胸がどきどきした。
ウォームアップスタート。 決勝のセッティング、路面状況の確認の為に各マシンが一斉にコースインしていく。 「どうかクラッシュしませんように、セッティングがうまくいってますように」と祈りながらハッキネンの走りを見守る。 ハッキネンはシューマッハとコンマ5秒差の2番手でウォームアップを終了。 コンマ5秒差というのが気にかかるが、金、土曜日のこともあるからとあまり気にしないようにした。(気にしてたら身が持たないから^^;;;)
サポートレースのFD(フォーミュラ・ドリーム)の後(レースを観ずに買い物してました^^;;;)、いよいよお待ちかねのドライバーズパレード! 観戦している席がA席なのでマシンの写真を取るのがほぼ絶望的だったので、ドライバーズパレードのドライバー写真に私は集中していた。 ピットではパドッククラブ限定のピットウォークが行われる中(いつかパドックパス取りたいなぁ…)、パレードでドライバー達が乗るクラシックカーがグリッド上に並んでいく。 私も写真を取りやすい場所に陣取ってスタンバイ。 しばらくするとドライバー達がやってきた。
シューマッハは弟のラルフと一緒に登場(この兄弟は本当に仲がいいなぁ) さぁ、ハッキネンはいつ出てくるのかな〜? パレードの車に向かうドライバーたちをどんどん撮っていたのだが、バトンを撮り終えたときにカメラからジーッと音がするので見てみると…「フィルムが終わって巻き上げてる〜!」 フィルムが終わってしまったのは仕方ないのでカバンをフィルムを取り出そうとすると、「予備のフィルムが無い〜!!!(>_<)」 予備のフィルムはちゃんと入れておいたと思って、ちゃんと確認しなかったのが拙かった。 このままではパレードの写真を撮れないのでフィルムを売っているグラスタ前広場の売店へ猛ダッシュしてフィルムを購入。 席の近くでフィルムが売っていて良かった〜(安心) 近くでフィルムを売っていたおかげで余裕でドライバー達の写真を撮ることができた。(写真を多く撮る前には予備のフィルムの有無とカメラに入っているフィルムの残りの確認をしましょう^^;;;;) 撮ったのはハッキネン、シューマッハ(兄弟)、クルサード、バトン、トゥルーリ、ブルツ、ヴィルヌーブ、フィジケラ。 無我夢中で撮ったので結果は期待しないでおこうっと…(爆)
パレードも終わり、決勝まで時間があるので買い物に向かう。 ショップで売られているグッズの数々… 欲しいものを全部揃えようと思ったらお金が全然足りない。 私にとってショップゾーンは悪魔のささやきが聞こえてくる危険地帯です(笑)
買い物を終え、グランドスタンド前広場に差し掛かったとき、前日の決起集会で会った方々がいたので決勝の展開予測会。 全員の予想結果はもちろんハッキネンの勝利。 98、99年と2番手からスタートで勝っているのだから今回も勝って最終戦に望みを繋げなくちゃ! 決起集会で会った方々の近くにフェラーリファンのグループがいたので「決勝はお互いいいレースをしましょう」と声をかける。(私の知っている方がそのグループの中にいたので) 「ここで決めさせてもらいますよ!」というようなことを言われたが、こちらも「そう簡単には勝たせませんからね!」と反撃。 追い詰められたハッキネンは無敵の強さを発揮するんだぞ〜!
広場でのおしゃべりで時間が経つのをすっかり忘れてしまい、時計を見るとコースインが始まる時刻だった。 時間的余裕を持って席に戻るつもりが全くの逆になってしまった。(ホンダの参戦200戦記念パレードも見逃しました)
自分の席に戻るとスタンド全体が緊張した雰囲気にあるのが分かった。 進行していくセレモニー、心臓のドキドキも最高潮に達しようとしていた。(私は気が小さいのでいろいろなことを考えてしまい、なおさら心臓がドキドキしてしまうのです)
セレモニーも終わり、いよいよフォーメーションラップスタート。 「神様、どうかハッキネンを勝たせてください…」メルセデスの旗をギュッと握り締めながらフォーメーションラップを見守った。 1周のフォーメーションラップから戻ってきてポールポジションのシューマッハを先頭にマシンがグリッドについていく。 途中、グリッドについたハッキネンのマシン後部から白い煙のようなものが立ち上っているところがオーロラビジョンに映し出された。 ハッキネンが前戦のアメリカGP、エンジントラブルでリタイアしたのを思い出した。 「まさかアメリカの悪夢、鈴鹿で再びってことになるんじゃ…? それだけはやめて〜!」 ハッキネンのマシンが壊れないように天に祈った。
全てのマシンがグリッドに並び、シグナル点灯。そしてブラックアウト! グリッドからマシンが一斉に飛び出していく。 私のいたA席からスタートは見ることができるのだが、1コーナー方面までは見る事ができないので1コーナーに最初に飛び込んだのが誰かは分からなかった。 そこで持っていたラジオでピットFMを聞いてみると、ハッキネンが先頭とのこと。 「やった〜!」自分の隣の席の人がフェラーリファンだということもお構いなしで小さくガッツポーズをした。 トップでメインストレートに戻ってくるハッキネン、「よし、これなら勝てるかも知れない…」私はそう思い始めていた。
だが、現実はそう甘くはなかった。 雨が降ってきたのである。 最初はお湿り程度であまり気にならなかった。 だが、お湿り程度がしとしとと降りだして徐々に路面を濡らしていった。 雨ではフェラーリ&シューマッハが圧倒的に有利、ハッキネンは完全に不利だ。 せっかく築いたリード(圧倒的なものではなかったけど)も無くなってしまい、シケインからの立ち上がりではテイル・トゥ・ノーズの状態だった。 37周目、ハッキネンが先に2度目のピットイン。シューマッハはその3周後の40周目にピットへ入った。 ピットでタイヤ交換と給油をするシューマッハ。 「ハッキネン!早く戻ってきて〜!」と祈ったが、ハッキネンのマシンはなかなか最終コーナーから姿を現さない。 その間にもシューマッハがピットアウト、ハッキネンよりも先に1コーナーを駆け抜けていった。 これで順位は逆転、トップはシューマッハ、ハッキネンは2位に順位を落とした。
「これで決まったな…」私はそう思った。 前にも書いたが、雨ではシューマッハに有利でハッキネンには不利だ。 完全にハッキネンの勝利を諦めたわけではなかったが(シューマッハがマシントラブルやクラッシュでリタイアするかも知れなかったから」、それに近い状態だった。 ハッキネンとのタイム差を広げていくシューマッハ。残り数周でタイム差をわずかに縮めたハッキネンだが、時既に遅し。 シューマッハがトップでチェッカーを受けた。
シューマッハが1位でチェッカーを受けた段階でハッキネンの3連覇の夢が完全に絶たれた。 悔しかった。 でも、悔いは全然無かった。 何故ならハッキネンとシューマッハが正面からぶつかり合って勝負したのだから。 ウイニングランを終えて戻ってくるシューマッハを私は拍手で迎えた。
完走したドライバー達が全員戻って来たのを見届けて、私は表彰式を見る為に表彰台のの真正面のエリアまで移動した。 移動の途中、朝、私に声をかけてきた女性(帽子にさしてあった決起集会で貰ったミニフィンランド国旗が気になったらしい)が泣いていた。 彼女もハッキネンの3連覇の夢が絶たれてしまったのだから、とても悔しかったのだろう。 私は彼女に声をかけ、「負けちゃったね… でも、来年頑張ろうよ」と話した。(表彰台の正面のエリアにはフィンランド人と思われる初老の夫婦が座っていたので「I’m
very sad. But,next year,winner
is Mika!」と声をかけたら「Yes!」と言ってくれました)
表彰台の真正面のエリア(ちょうどS1との境目の辺り)に移動してしばらく待っていると、表彰台にシューマッハ、ハッキネン、クルサードが姿を現した。 シューマッハは思いっきりジャンプしたりしていた。 彼自身、5年ぶり3度目のタイトルだし、96年に期待されてフェラーリに移籍して5年目の2000年にやっとタイトルを獲得したのだから喜びもひとしおなのだろう。 彼はイタリア国歌演奏中に指揮者のマネをしたりもしてました(^^)
2位のハッキネン、3年連続王座の夢が絶たれてちょっと悔しそう。 でも、私には彼の表情は清清しく見えました… クルサードは2人にかなり離されての3位だっからちょっと影が薄かったかな(^_^;)
表彰式のとき、モニターに式を笑顔で夫の姿を見つめるコリーナさん(シューマッハの奥さん)と逆に神妙な顔つきで式を見つめるロン・デニスが映った。 この光景に私はグランプリの光と影を見たような気がした。
表彰式終了後,席に置いてあった荷物を片付け、括り付けてあったフィンランド国旗をはずして撤収。 途中、グランドスタント前の広場はシューマッハ&フェラーリファンの方々が優勝記念ということで大騒ぎしていた。 レース前に会った方々がいたので「シューマッハのタイトル獲得おめでとう。 ハッキネンが負けて悔しいけど、いいレースでした」と声をかける。 彼らも21年ぶりのフェラーリドライバーのドライバーズタイトル獲得に大喜びしている様子だった。 その後は買い忘れていたお土産を何点か買って常設オフ会場に戻り、オフ会場にいた人々と決勝のレース談義に花が咲いた。
夜はまるで夕立のような砂降りの雨。 天が今まで我慢していた分を一気に放出したのだろうか? 雨では移動などもままならない状態だったので、早いうちに寝てしまった。(期間中一番早く寝たような気が…)
翌日、桑名でのカート大会に参加。(結果は散々…T-T) 自宅には午後4時前に到着。 家に帰ってすぐにベットにもぐりこみ、そのまま2時間半ほど寝てしまった…(それだけ疲れが溜まっていたってことなんですね)
こうして10月5〜9日、4泊5日に渡る2000年F1マイカー観戦は幕を閉じた。 今回は車の鍵を閉じ込めてJAFを呼んだりするなど、ドタバタが結構あった。 次回はこういうことが無いようにしないと…(せっかくのF1観戦が楽しくなくなっちゃうもんね)
鈴鹿のF1開催権は2006年まで延長されたことだし、これからも鈴鹿に通いまくるぞ〜!