無謀な決心ではあったが、この素晴らしい帆船を「from scratch」から、それもガラス瓶の中に作ろうとしたのは約10年前のこと。結局途中まで製作して放り出してしまった。その船を、どういう心境の変化か、あるいは気の迷いかヤッパリ完成させてやろう!と思い立ったのが今年のお正月。何か完成を見ずして葬られそうな机の片隅で埃を被っていたこの船が可愛そうになってきた。
ガラス瓶はアメリカから持ち帰ったもので全長約50cm、内径約26cm、口の内径2.9cm。壜の中へ入る船の全長は約36cm、全高25cmの大型船である。分割して中で組み立てる段取りだ。乞う御期待!

USS CONSTITUTION



1797、建国間もないアメリカは、当時、地中海方面で跳梁するアルジェリアの海賊船群から、自国の商船隊を守るため、6隻の大型フリゲート艦を建造しました。この「CONSTITUTION」は其のうちの一隻としてBOSTONで進水した。排水量;1,575トン、全長;61メートル、全総シップ型。(進水時)武装24ポンド砲30門、18ポンド砲30門、12ポンド砲10門、合計;56門。現在この「USS CONSTITUTION」は1897年に進水100年を記念して、母港BOSTONへ帰って以来、在籍のまま係留保存されています。世界中で在籍のまま係留保存されている19世紀のフリゲート艦は、この「USS CONSTITUTION」ただ一隻だけである。 



2011年3月26日現在の進展状況です。
これは船首前方の姿。
船首の模様は全て手描きである。
これは船尾を下方から撮った姿。
大砲は全て埋め込み。
左の写真は左舷側面の遠景である。

右の写真左舷からの俯瞰である。デッキ上の二段積みのボートも完成している。その他の小さい部品は残すところ大砲だけである。
左の写真は試行の後である。一番手前の船体は口径29mmを通るように分割の方法をいろいろ試行していた時の船体。

右の写真の中央の船体は少々寸法が大き過ぎこのまま製作していくと高さが壜の内径をオーバーすることが判明、急きょ船体を作り直して今に至る。如何にガラス瓶に一杯の船を製作しようか、格闘の歴史である。
a-b-c ここに今回のガラス瓶が如何に大きい代物か写真を載せる予定。
ここには今回と同じサイズのガラス瓶に「ゴールデン・ハインド」(約20年前に製作したもの)の写真を載せる予定。