愛・地球博 体験記
EXPO REPORT

企業パビリオンゾーンA
Corporate Pavilion Zone:A
公式HP企業パビリオンゾーンA・B

※万博の各パビリオン内は、携帯電話の使用、カメラ・ビデオ撮影、録音、飲食、喫煙禁止されています。マナーを守って利用しましょう。

ワンダーサーカス電力館  JR東海 超電導リニア館  ワンダーホイール展覧車  三菱未来館@earth

企業パビリオンゾーンA所在地
<ワンダーサーカス電力館>
WONDER CIRCUS − The Electric Power Pavilion
ワンダーサーカス電力館(昼)


出展: 電気事業連合会
HP: http://www.fepc-expo.jp/

<コンセプト>
「Powerful Imagination
 〜想像力は豊かな未来を創る活力〜」

 電気事業連合会は、愛・地球博に「ワンダーサーカス電力館」を出展いたします。 私たちは、この祭典の中で明るく楽しく、そして人と自然に優しい電力館を目指します。感動エンターテインメントの創造により、お客さまとともに未来への夢をふくらませ、その実現に向けて力強く進む力と勇気を育みたいと考えます。そして、これからも人々の豊かな暮らしを支え、社会の発展に寄与し続ける電気事業でありたいと思います。

<構成>
 「地球と人と夢、この素晴らしい世界」を表現した8つのシーンが大空間で次々に繰り広げられる。館内では、電車型ライド「フク丸エクスプレス」に乗って、上ったり下ったり左右に回転したりしながら「驚きと夢と感動」の旅を体験。遠い遠い「宇宙の果て」から私たちの住む「青い水の惑星地球」、生命の源である「海の営み」そして身近な「自然・四季」の美しさ、人々のエネルギーがいっぱいの「日本の祭り」など、私たちが生きている世界の素晴らしさを再発見。
注意:ライドが振動したり、一部で大きな音が出ます。妊娠中の方、首・背中・腰の疾患のある方、心臓の疾患の方等は利用できません。
シーン1  万華鏡のトンネル
シーン2  銀河の駅・・・宇宙からみた地球
シーン3  天空の駅・・・万博会場の展望
シーン4  珊瑚の駅・・・海中の様子
シーン5  ふくろうの駅・・・洞窟探検
シーン6  四季の駅・・・日本の四季を色で表現
シーン7  祭りの駅・・・日本各地の祭りを紹介
シーン8  明日への感動スマイル

外壁の絵(パビリオン外)
 パビリオンの外壁は、国内外の子どもから寄せられた5933点の絵の中から選ばれた、30点を拡大して展示。

水のサーカス広場(パビリオン外)
 前庭につくられたワイルドフラワー庭園。「ジャンピングウォーター」「水のアーチ」「ポップアップ噴水」「ジャージャーウォーター」といった清涼感溢れる水の演出で、目を楽しませ安らぎを創り出す。また、広場にある花の地球は、地球の陸地部分を花で形どった直径4.5mの巨大なモニュメントで、水のサーカス広場のシンボル。

ワンダーサーカス電力館オリジナルグッズショップ

<環境への取り組み>
暑さ対策
 電力館に設置する燃料電池と太陽光発電の新エネルギーによる電気を活用し、屋外ウェイティングスペースに15箇所のスポット空調を設置。また、埋設パイプによる地下冷熱の館内空調への利用。
路盤材の工夫
 屋外ウェイティングスペースや前庭に、ダム流木チップやダム堆積砂を路盤材として活用し、地面からの照り返しを緩和。
クルー・アテンダントユニフォーム
 素材の一部に、再生ポリエステルを採用。
前庭の材料は電気事業設備から出る廃棄物を活用
 火力発電所石炭灰等を利用した無焼成レンガを花壇の縁石や床材に活用、また、火力発電所取水口に漂着したクラゲ・貝等を肥料として花壇の土壌に活用。
リサイクル・リユース可能な資材の活用
 コンクリート塊および建設発生木材の100%リサイクルを実施。外壁材への仮設リース材の使用。
雨水の有効利用と新エネルギーの活用
 水のサーカス広場内に設置する太陽光発電と燃料電池によって、ウェイテイングスペースでのスポット空調および水のパフォーマンスの電源として活用。風力発電は夜間照明に活用。

<開館時間>
9:00〜21:00
<観覧所要時間>
約15分

体験レポート
 ワンダーサーカス電力館は、電車型のライドで館内を回る、変わった演出です。入口には「これより15分」との立て札が。昼間は外にも大勢並ぶので、夜は空いてていいです。入口から階段を上がって、確かに15分ほどで乗り場に着きました。
 電車型ライド「フク丸エクスプレス」は17編成あり、赤・緑・青・黄の色とりどりの車両。1編成は4両でシート1列に3人ずつ乗車し、1編成に計7列、21人が乗車可能です。
 ライドは観覧車のように、ホームでは止まりませんが、乗降場所には動く歩道があり、楽に乗降できます。
 さて出発してすぐに、暗い坂を上ります。その先は万華鏡のトンネル。さすがに”大地の塔”のような華やかさ、豪華さはありませんがなかなか綺麗です。そして宇宙空間へ。宇宙から地球を眺めた後、徐々に地球に近づき、日本に近づき、そして万博会場へ。万博会場を、少し高い位置から展望することができます。パビリオンの外から、移動するライドがチラッと見えるところです。このときは夜だったので、会場の夜景が綺麗でした。車窓は海の中、洞窟と続き、日本の四季へと移り変わります。そしてクライマックスは、日本各地の祭りを紹介します。いろいろな神輿や山車なども展示してあります。最後は、乗車中の自分の写真が映し出されて終了。乗車時間は約10分。距離にして300mほどだそうですが、乗車中はライドが右に左に後ろにと向きを変えるので、けっこう面白いですよ。スピードも速くないですし。
 パビリオン出口では、電力館のオリジナルグッズも売られているので、記念に電力館のマスコットキャラクター「フク丸」のぬいぐるみを買いました。SSサイズで500円。お手玉ぐらいの大きさです。いつだったか、中日新聞でも紹介されてたものです。

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<JR東海 超電導リニア館>
JR Central Pavilion Invitation to the Ultimate Surface Transit System
JR東海館(昼)


出展: 東海旅客鉄道株式会社(JR東海)
HP: http://linear.jr-central.co.jp/expo/

<コンセプト>
「超電導リニア、発進!
 〜陸上交通システムの限界を超えて〜」

超電導リニアは有人走行による世界最高速度時速581kmを達成するなど技術的に完成の域にあり、日本だけが開発している先進的・先端的技術です。博覧会の開催目的でもある「日本から未来への発信」、「現在から未来への発信」として、これまでの陸上交通システムを超えた超電導リニアを世界に向けて発進させたいと考えています。

<構成>
 パビリオンは、「超電導リニア3Dシアター」「超電導リニアMLX01−1」「超電導ラボ」で構成。それぞれが独立している。

超電導リニア3Dシアター
 プレショーゾーン

  3Dシアター入場前に、鉄道の歴史、技術開発、社会的背景などを150インチモニターで紹介。(約7分)
 メインシアターゾーン
  3Dシアターでは山梨実験線で走行する超電導リニアの映像をハイビジョン3D映像で再現。3D眼鏡を着用し、時速500kmで走行する超電導リニアの迫力ある走行シーンを体感することができる。
注意:映像演出上、大きな音が出ます。心臓に疾患のある方などは、観覧を控えてください。

超電導リニアMLX01−1
 2003年12月に山梨リニア実験線で、有人走行による世界最高速度時速581kmを達成したダブルカスプ形状の先頭車を展示。車内も見学可。(約1分通り抜け)

超電導ラボ
 ライブステージエリア

  超電導磁石による宇宙船模型発射実演や超電導現象を利用した浮上実演などで超電導技術を解説し、超電導磁石のパワーとスピードを実感できる。
 ディスプレイエリア
  超電導リニア開発における実験装置などで、超電導リニア開発の足跡を知ることができる。また、リニア模型のデモ走行もある。

JR東海オリジナルグッズショップ

<環境への取り組み>
光触媒テント
 テントに酸化チタンをコーティング。酸化チタン光触媒のセルフクリーニング機能によって、清掃に要する洗剤などの環境負荷が削減できるだけでなく、防汚効果により熱線の吸収を防止。超親水性機能を利用し、テント表面に散水して「打ち水」効果によりテントの表面温度を下げる。
透水性舗装ブロック
 全国の自治体が処理に悩む「下水汚泥焼却灰」を主原料とした、透水性舗装ブロックを使用。
アテンダントユニフォーム
 ユニフォームには、再生ポリエステル素材を使用。リサイクル可能な素材を採用しているため、会期終了後に、可能な限りマテリアルリサイクルを行う。

<開館時間>
9:00〜21:00
<観覧所要時間>
超電導3Dシアター 約30分
超電導リニアMLX01−1 約1分
超電導ラボ 約20分

体験レポート
<超電導リニア3Dシアター>
 JR東海・超電導リニア館は、「3Dシアター」「超電導ラボ」「リニア車両内見学」と、大きく3つのエリアに分かれており、それぞれの入口と順路が独立。入館ごとに並ぶ必要がある。
 さて、飛び込みで入館したのは「3Dシアター」。まずは「プレショーエリア」で、鉄道の歴史を映像で紹介します。次に「メインシアターゾーン」へ移動。リニアの実験走行の様子が、実際の映像とCGとを組み合わせて、3D映像で紹介されます。けっこう迫力があって、目の前に車両があるような感じです。そして、有人走行世界最高速を記録したときの様子も映し出されます。ただし、この様子は再現映像だと思われます。高速リニアの実用化も、そんなに遠い話ではないのかもしれません。ちなみに、一足早く実用化されたリニモとは、仕組みが違うそうです。低速走行時は、リニモと同じくゴムタイヤで走行するようです。3Dシアターの上映終了後は、出口へ。出口ではオリジナルグッズの販売もあります。
<超電導ラボ>
 続いて「超電導ラボ」に入館するために15分ほど並びます。超電導ラボでは、リニア車両を浮上させる超電導の仕組みを、実験などで紹介しています。他にも、実際に使われていた装置の展示やリニア模型の走行もあります。模型の走行は、実際に浮いているかは分かりませんが、よくある鉄道模型と違い走行音はありません。出口は、3Dシアターと同じグッズ売り場の前に出ます。
<超電導リニアMLX01−1>
 MLX01−1は、2003年12月に山梨県のリニア実験線で有人走行による世界最高速、時速581kmを達成した現物の車両らしいです。入口のところには、ギネスブックの認定証(レプリカ)も飾られています。車内は、中型のジェット機ぐらいですかね。思ったより幅は狭いです。2人掛けシートが左右にある程度です。万博では、見学しやすいように片側のシートは外しています。車内の見学は、通り抜けで約1分。じっくり観察することはできません。残念!

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<ワンダーホイール 展・覧・車>
JAMA Wonder Wheel Pavilion
ワンダーホイール展覧車(昼)


出展: 日本自動車工業会
HP: http://expo.jama.jp/

<コンセプト>
人・クルマ・地球⇒未来へ。
 「わたしたちの生活を大きく変革し、社会や経済の発展に大きく貢献してきたクルマは、いま、環境や資源・エネルギー、安全などの地球規模の課題に直面しており、生活文化との関わり、自然との共生など、多様な進化が求められています。人とクルマと地球の豊かな未来に向けて、自動車業界はクルマの進化のための新たな挑戦を続ける」というメッセージを込めています。

<構成>
プレショー
 昔懐かしい、その時代の象徴ともいえるクルマが次々に登場。クルマの誕生、シュメール人による車輪の発明などを紹介。
メインショー
 キャビンに乗車し、上昇しながら過去から現在、そして未来へと続く、人とクルマと地球の物語が壁画風に展開。その後、屋外に出て万博会場の全景を観覧することができる。
ポストショー
 自由な発想でクルマへの夢をカタチにした「夢のクルマ」の作品(模型など)を展示。また、日本自動車工業会の活動などを紹介。

<環境への取り組み>
リサイクルしやすい建材
 建築資材は、リサイクルが容易なスチール素材を多用。観覧車は既存のモノを使用し、万博終了後も再利用する。

<開館時間>
9:00〜21:00
<観覧所要時間>
約20分


体験レポート
 ワンダーホイール展覧車は、日本自動車工業が出展する、車の歴史と未来を紹介するパビリオン。観覧車(キャビン)に乗って展示を見た後、建物の外に出て会場の風景を見ることができるという、一風変わったつくりになっています。企業パビリオンで唯一予約ができないため、昼間はいつも2〜3時間待ちが当たり前。夜でも1時間近い待ち時間となっています。この日も50分待ちでしたが、時間を考えるとそろそろ入館受け付けも終了するころなので、仕方ないですが並びます。この日の時点では、私の中では最長待ち時間です。梅雨の影響もあってかなりむし暑いです。
 建物に入ってすぐ、プレショーエリアになります。ここでは、懐かしい車の映像が流れています。そしてキャビンへ。混雑していることもあって、キャビンには2人のおばちゃんと相席になりました。
 キャビンはまず、人類の歴史のなかで、移動手段がどのように変わっていったかを紹介。キャビンの上昇とともに自動車の歴史も進んでいき、そして自動車の最新技術を紹介し終えると外に出ます。昼間の会場を高いところから見渡したことはありませんが、夜景もなかなか綺麗です。1周約15分。下車したところで、学生が創造する未来の車が模型とともに展示されていました。また、自動車の今後の役割や環境への取り組みについてもパネル紹介されていました。
 今後も自動車の技術が向上して、環境にも人にも優しい車が増えることを願います。特にS社には・・・。

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<三菱未来館@earth>
MITSUBISHI Pavilion @Earth
三菱未来館(昼)


出展: 三菱愛知万博綜合委員会
HP: http://www.mitsubishi.com/expo2005

<コンセプト>
「いまこの地球に生きている不思議
             その奇跡へのまなざし」

 三菱未来館は、身近でありながらまだ未知の部分を多く残した「月」に着目。「もしも月がなかったら、地球はどうなっていただろう?」という素朴な疑問を入口に「いまこの地球に生きている不思議、その奇跡へのまなざし」というテーマで出展します。パビリオンは、映像シアターで米国メイン大学天文学・物理学部教授ニール・F・カミンズ氏の著書「もしも月がなかったら」をベースに映像物語が展開されます。月のない地球はわずか8時間で自転し、強風が吹く殺伐とした環境となり、まさに危機的状況を迎えるといいます。三菱未来館では、そうした月のない恐ろしい世界を再現した上で現在の素晴らしい地球環境を描き出すことで、月と地球の奇跡的なバランスの上で成り立つ地球環境の維持の大切さを実感してもらおうと考えています。

<構成>
ウェイティングゾーン
 ロボットアテンダント「WAKAMARU」が、パビリオンを紹介。
プレショー
 「WAKAMARU」が再び出迎える。また、月と地球のかかわりをスクリーンで紹介。
メインシアター
 IFXシアターは、巨大映像とミラー、音響などを複合させた未体験映像空間。ジャイアントインパクトのシーンから現代の地球に至るまでのプロセスを一気に体感。クライマックスでは、月があることによってできた美しい地球の様々な映像を映し出す。
注意:映像演出上、大きな音が出ます。心臓に疾患のある方などは、観覧を控えてください。
エピローグゾーン
 三菱グループの環境への取り組みをパネルで紹介。

三菱未来館オリジナルグッズショップ

<環境への取り組み>
壁面・屋上緑化
 岩やペットボトル、瀬戸物、竹炭、植物などの素材で構成し、再利用を前提に組立・解体の容易な単管等の仮設材を構造体として使用。屋上と壁面の緑化により断熱効果を高め、霧の出入り口を設け水滴の気化熱による冷却を行うなど、自然の力を利用して冷房エネルギーの削減を図る。
パビリオン基礎工事
 基礎には地盤への影響が残りやすい杭は使用せず、構造材も単管などを中心に組立・解体が容易で再利用可能な素材を使用。

<開館時間>
9:00〜21:00
<観覧所要時間>
約40分

体験レポート
 三菱未来館@earthは、壁に草が生えた渦巻状の独特の外観となっている。中では、「もしも月がなかったら」の言葉が示すとおり、月が存在しなかった場合の地球の様子などを紹介している。
 まず、ウェイティングエリアで2体の黄色いアテンダントロボット「WAKAMARU」が出迎え。2体の掛け合い(コント?)とパビリオンの説明が終わると、いよいよ入場です。
 プレショーエリアでは、再び3体目の「WAKAMARU」が登場。ちょっとだけ説明をすると、月のキャラクターが、続いて地球のキャラクターがスクリーンに現れ、月と地球のかかわりを紹介します。
 メインシアターでは、ニール・F・カミンズ氏の著書「もしも月がなかったら」をもとに、月の誕生から月がなかった場合の地球の姿などを、巨大スクリーンを使ってCGで上映します。途中で天井と左右の壁が鏡となって、映像をワイドに映し出す仕掛けとなっています。
 最後にエピローグ空間へ。ここでは、三菱グループの各企業が取り組む環境対策などをパネルで紹介しています。そして、三菱未来館のオリジナルグッズも販売していますが、とくに欲しいものはありませんでした。出口では、上からミストシャワーが降っていて、一瞬ですが涼しいです。

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© AICHI-univ.Night-GolfClub 2005.
Photo:© AICHI-univ.Night-GolfClub 2005.