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スズカは1ヶ月後、再度中京競馬場に姿をあらわした
金鯱賞G2。出走馬の質は前走の比ではない。 中京記念を勝って意気あがるトーヨーレインボー。 G3レース2勝の実績、テイエムオオアラシ。 その素質はG1級、重賞を制覇し宝塚記念を見据え乗り込んできた ミッドナイトベッドとタイキエルドラド。 そして前年の神戸新聞杯で苦杯をなめさせられた 最大のライバル・菊花賞馬マチカネフクキタル。 逃げ馬、サイレンススズカの真価が問われるときがきた。 |
スズカが本馬場に姿を現すと、ひときわ高い歓声が起きた。
9頭立てとはいえ、春の天皇賞すら凌ぐ好メンバーが揃い、 中京競馬場をホームグラウンドとする者は誰しも 2000m時代の高松宮杯を思い起こしただろう。 現に、前週のG1高松宮記念をはるかに凌ぐ熱気に 場内は包まれていたのである。。 |
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![]() しかしレースはあっさりと、しかも劇的に終わる事となる あれだけの実力馬たちを相手に、スズカは10馬身以上の大差をつけて勝利する。 左回り芝2000m、日本レコード。 向こう場面を走るスズカを見て、スタンドのあちこちから聞こえる言葉・・ 「・・・速い。・・・・・速い!!!」 直線を独走するサイレンススズカを拍手が迎える。 予定調和ではない、本物の拍手と歓声が。 |
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ウィナーズサークルにスズカが現れると、中京競馬場は劇場と化した。 表彰式の時、いつもは存在を感じないスタンドがこの日はせり出して来ているように感じた。 みんなウィナーズサークルから去ろうとしない。 僕が中京に来るようになってどれくらい経ったのか,こんな中京競馬場は初めてだった。 |