◆ これを知るをこれを知ると為し、知らざるを知らずと為す。
これ知るなり。 [為政第二]
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原文の意味・解釈
孔子は、門人の子路に「知る」ということは簡単なことだよ。と言って、つぎのように
教えた。「知っていることは知ったこととし、知らないことは知らないとする。その区
別がはっきり出来ることが『知る』ということだよ。」と。
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◆ 一を聞きて以て十を知る。 [公冶長第五]
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原文の意味・解釈
この言葉を知らない人は、いないと言ってよいほど有名な言葉です。
この文言が含まれる全文{公冶長(こうやちょう)第五第九章}は次の通りです。
子謂子貢曰、女與回也孰愈、
對曰、賜也何敢望回、
回也聞一以知十、賜也聞一以知二、
子曰、弗如也、吾與女弗如也。
子、子貢に謂いて曰わく、
女(なんじ)と回(かい)と孰(いず)れか愈(まさ)れる。
對(こた)えて曰わく、賜(し)や、何ぞ敢あえて回を望まん。
回や一を聞きて以て十を知る。賜や一を聞きて以て二を知る。
子、曰わく、如(し)かざるなり、吾れと女(なんじ)と如かざるなり。
先生が子貢に向かって言われました。「お前と回とはどちらがすぐれているか。」
お答えして「賜(このわたくし)などは、どうして回を望めましょう。回は一を聞
いてそれで十を悟りますが、賜(このわたくし)などは、一を聞いて二がわかるだ
けです。」
先生は言われた。「及ばないね、わたしもお前と一緒で及ばないよ。」
<注>回は孔子の愛弟子で顔回のこと。賜は子貢の名。
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◆ 之を知る者は、之を好む者に如かず、
之を好む者は、之を楽しむ者に如かず。 [雍也第六]
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原文の意味・解釈
孔子のこの有名な言葉の意味は、
「物事を知ったということは、単に知識を得たということに過ぎない。人間修行の
立場からは、まだ第一段階だ。理性で知ったことよりは、それが好きで好きでたま
らなくなり、夢中で体で覚えた知識なら、その知識のほうがはるかに上だ。人間修
行の第二段階といえよう。それよりは、そんな理屈や体験、感情などを超えて、す
べてが楽しくて楽しくてしょうがないという境地に達して知ったことは、これこそ
本当に知ったということだ。この理想的境地といわれる第三段階に達することは、
なかなかむずかしい。」
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◆ 人の己を知らざるを患えず、人を知らざることを患う。 [学而第一]
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原文の意味・解釈
孔子がいわれた。
「人が自分を知ってくれないことを気にかけるのではなく、自分が他人を知らない
ことを気にかけることだ。」
<人間の欲望>
第一段階は食欲、性欲などの本能的な欲望があり、それが満たされると、
こんどは人に認められたい、人と同じく扱われたいという第二段階の欲望
が起こってくる。これが過ぎると社会のために役立ちたいという第三段階
の欲望が起こり、最後の第四段階が名誉欲であります。高齢になり、人生
の階段を下り始めると勲章が欲しくなる。
このように、人間は基本的には自分の存在を認めてもらいたいという願望
を根底に持っている。ところが、自分が自分がと主張すればするほど人は
離れていく。相手を知り、相手を立てることが、結局は自分が立つことに
なるのだが、それが出来ない。これは、人間の性(さが)なのか。
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◆ 知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ、
知者は動き、仁者は静かなり、
知者は楽しみ、仁者は寿し。 [雍也第六]
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原文の意味・解釈
この言葉は知者と仁者の生き方の違いを対比させたものです。
知識人は、知性、理性に富み、刻々と変化する事物によく対応する。そして、水は
動く。知者はその変化を楽しむ。
それに対して仁者は、少しのことで驚いたり、あわてて動いたりはしない。大山の
ようにどっしりと落ち着いて物事を判断する。こせこせとした神経を使わないから
仁者は、寿(いのちなが)し。(天寿を全うする。)
<人それぞれの生き方>
どちらの生き方がいいかは、その人の性格、環境によって違いがあるが、
人生を楽しむ心のゆとりがあれば長生きするということか。
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◆ 知者は惑わず、
仁者は憂えず、
勇者は懼れず。 [子罕第九]
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原文の意味・解釈
「知・仁・勇」の語源になった言葉です。
この文言が含まれる全文{子罕(しかん)第九第三十章}は次の通りです。
子曰、
知者不惑、仁者不憂、勇者不懼。
子、曰わく、
知者は惑わず、仁者は憂(うれ)えず、勇者は懼(おそ)れず。
先生が言われました。「知者は、あれこれ迷ったりはしない。仁者は、くよくよ悩
んだりはしない。勇者は事にあたって尻込みなどしない。」
孔子は、この言葉が好きだったのか「論語」のなかで、もう一度同じことを言って
います。
子曰、
君子道者三、我無能焉、
仁者不憂、知者不惑、勇者不懼、
子貢曰、夫子自道也。
子、曰わく、
君子の道なる者三つ。我れ能くすること無し。
仁者は憂えず、知者は惑わず、勇者は懼れず。
子貢が曰わく、夫子(ふうし)自ら道(い)うなり。
[憲問第十四]第三十章
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◆ あとがき
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人工「知」能を持ち合わせたロボット「アイボ」が人間を癒してくれると言う時代
になりました。
父母、曰く「次は、論語を説く『ロボット』が出現するのかしら?」
隠居、對して曰く「いやいや、その前に愛らしい子供達を立派な『人間』に
育てなくっちゃ〜。いかんの〜。」
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