Subj:ルール紹介37:コテッチョ From:赤桐裕二<mhb01072@nifty.ne.jp> Date:96/11/06 13:36
 11月2日になかよし村でプレイしたゲームです。  軽いゲームですが,意外に戦略性もあるゲームです。なかよし村での評判も よかったようです。  なお,なかよし村では「コテッチオ」と呼びましたが,「コテッチョ」の方 が原音に近いと思いますので直しました。 ********************************************************************** コテッチョ(Coteccio) 1996/11/6 赤桐  コテッチョはイタリアのゲームで,ブラックレディーのようにできるだけト リックに勝たないようにするトリックテイキングゲームです。イタリアでは, このような種類のいろいろなゲームをコラッチョと呼んでいるようですが,こ こで紹介するのはトリエステでプレイされているゲームです。  ルールは John McLeod氏のインターネットWWWのものに従います。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ <人数>  3人〜7人 <カード>  イタリアの通常の40枚のパックを使用します(正式には,トリエステ地方の デザインのカードを使います!)。  バトン,ソード,コイン,カップの4つのスートがあり,各スートは40枚の カードからなっています。強い順に並べると:   1(エース),レ(Re),カバロ(Caval),ファンテ(Fante),7,6,5,4,   3,2  普通のカードを使うときは,各スートの8,9,10のカードを除き,レ= キング,カバロ=クイーン,ファンテ=ジャックとして遊びます。 <点数>  各スートの以下のカードをトリックで取ると,次の点数がつきます。その他 のカードには点数がありません。  エース       : 6点  レ(キング)    : 5点  カバロ(クイーン) : 4点  ファンテ(ジャック): 3点  また,最後のトリックを取ると,6点がつきます。  ゲームの目的は,できるだけ点数を取らないようにすることです。 <ディール>  ディーラーは反時計回りにカードを配り,各プレイヤーの手札が5枚ずつにな るようにします。  ディーラーは基本的には反時計周りに交代します(例外は後述します。) <プレイ>  ディーラーの右隣のプレイヤーが最初のリードを行い,通常のトリックテイ キングゲームのルールに従ってプレイします。ただし,プレイは反時計回りで す。  切り札はありません。リードされたスートと同じスートのカードを持ってい るときは,そのスートのカードをプレイしなければなりませんが,持っていな い場合には,どのカードをプレイしてもかまいません。 <ゲーム>  最初のディールの前に,各プレイヤーは同じ額の掛け金をプール(テーブル 中央)に置きます。例えば1000リラです。各プレイヤーは5つのライフ(命)を 持つことになります。ライフの数ははチップなどで管理すると分かりやすいで しょう。  1つのディールが終わると,もっともたくさん点数を取ったプレイヤーがライ フを1つ失います。もっともたくさん点数を取ったプレイヤーが2人以上いる場 合は,その全員がライフを1つなくします。  ただし,同じプレイヤーが最初の4トリックを全部取った場合には,そのプレ イヤーは次のいずれかを選択できます。  1)ハンドを流す。つまり,プレイはそこで終わりになり,誰もライフはな くしません。次のディールは先ほどと同じディーラーが配ります。  2)最後のトリックをプレイする。もし,このトリックに勝って全トリック を取ったら,その人のライフは1つ増え,ほかの全員のライフは1つ減ります。 これを,カポット(Capotto)と呼びます。もし,このトリックに勝てなければ, 最初の4トリックを取ったプレイヤーのライフは一つ減り,最後の1トリックを 取ったプレイヤーのライフが1つ増えます。カードの点数は関係ありません。  プレイヤーのライフがなくなったら,もしそのときにライフのあるプレイヤ ーが2人以上残っているならば,医者をよぶことができます。  医者を呼ぶときには決められた額(例えば500リラ)をプールに払わなければ なりません。また,医者を呼ぶ回数も制限しておいた方がよいでしょう。  医者を呼んだプレイヤーは,ライフのあるプレイヤーのなかで,もっともラ イフの数の少ないプレイヤーと同じ数のライフを持つことになります。たとえ ば,ライフの数が4のプレイヤーと,2のプレイヤーが残っていれば,医者を呼 んだプレイヤーのライフは2になります。  ライフがなくなって,医者をよぶことができなかったり,医者を呼びたくな かったりしたプレイヤーは,ゲームから抜けます。  最後に1人だけ残ったプレイヤーが勝者となり,プールの掛け金を全部もらい ます。  もし,残っているプレイヤーが何人かいて,その全員が1つしかライフのない ときに,ディールの結果,全員が同じ点数だった場合には,すべてのプレイヤ ーがゲームから抜けることになります。この場合には,早くから抜けていたプ レイヤーも含めたすべてのプレイヤーが,4つのライフを持って再びプレイを始 めます。プールに掛け金を入れる必要はありません。 <ディーラーの交代の例外>  ディーラーは基本的には反時計回りに交代しますが,次にディーラーになる はずだったプレイヤーがそのときゲームから抜けてしまった場合には,例外扱 いになります。  ゲームの公平を期すため,最初のリードをするプレイヤーが,必ず反時計回 りに交代するようにします。ディーラーはこの最初のリードを行うプレイヤー の左隣のプレイヤーが勤めます。  したがって,前回と同じディーラーがディールしたりすることになります( その人も同時に抜けなかった場合)。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ <注>  ドクターを呼ぶときにプールに入れる額は,McLeod氏の例では,最初の掛け 金の半額になっていますが,変えることも自由です。例えば同額にしても面白 いかもしれません。  ドクターを呼ぶ回数は,ククの場合と同じように3回程度にするのがよいので ないかと思います。あるいは,最初のライフの数がククよりも多く,長いゲー ムになるので,5回程度の方がよいかもしれません。なお,1人あたり1回とかい うように決める方法もありますが,それよりこのように全体の回数を決めた方 が面白いのではないでしょうか。  最初のライフの数も,一応5つとなっていますが,スピーディーなゲームがよ ければ,3つとかにしてもよいと思います。 **********************************************************************