Subj:ルール紹介101:シットヘッド From:赤桐裕二<mhb01072@nifty.ne.jp> Date:98/07/29 23:49
 なかよし村で,5月にプレイしたゲームです。 ********************************************************************** シットヘッド(Shithead) 1998/7/29 赤桐  シットヘッドはヨーロッパの各地でプレイされているゲームです。フィンラ ンドでは同種のゲームをPaskahousuという名前でプレイしているそうです。  トリックテイキングゲームにも大貧民にも似たところのあるゲームですが, ゲームの目的は手札をなくすことにあり,うまくカードが出せないと,出てい るカードを全部取らなければなりません。(この種のゲームをJohn McLeod氏は ビーティングゲームと呼んでいます。伝統的なルールブックにはあまり紹介さ れていませんが,ヨーロッパ各地でいろんな種類のものが盛んにプレイされて います。)  いろいろ考えてやってみても,結局は運と誰かの不注意で勝負が決まるよう なゲームですが,それなりには楽しめると思います。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ <プレイヤー>  2人〜6人。3人以上が望ましい。 <カード>  普通の52枚のトランプを使います。6人プレイのときは2枚のジョーカーも加 えます。  カードのランクは高いものから順に,2,A,K,Q,J,10,9,8, 7,6,5,4,3,2です。2は後で述べるように最も高くも最も低くもな ります。 <ディール>  最初のディーラーは任意の方法でランダムに決めます。ディーラーはディー ルごとに時計回りに交替します。  ディーラーは次のようにカードを配ります:  1)まず,各プレイヤーの前に3枚ずつまとめて裏向きにカードを配ります。  2)次に,そのカードの上に3枚ずつ表向きのカードを配ります。この3枚は すべてのプレイヤーが見ることができるようにしておきます。  今まで配られた6枚のカードをテーブルカードと呼ぶことにします。テーブ ルカードのうち裏向きのものはプレイヤーも見ることはできません。  3)最後に,これらのカードとは別に,各プレイヤーに3枚ずつまとめてカー ドを配ります。これは手札となるので,各プレイヤーはこれを手にとって見な がらプレイします。  4)配り残りのカードは,テーブル中央に裏向きに置きます。これが山札と なります。  プレイが始まる前に,各プレイヤーは表向きのテーブルカードと手札を何枚 でも交換することができます。 <プレイ>  最初にプレイするプレイヤーは,最初に3のカードを表向きに配られたプレ イヤーです。3が表向きのカードの中にないときには,自分の手札に3がある と最初に言ったプレイヤーが,最初にプレイします。もし3が手札になけれ ば,4のカードについて同様の手続きを取ります(つまりまず表向きに配られ たカードをしらべ,なければ手札を調べます)。4もなければ,5,6...と調 べていきます。  最初のプレイヤーは,1枚のカードか同じランクの何枚かのカードをテーブル に置きます。プレイが終わったら,手札を3枚に戻すために山札から何枚か取り ます。  プレイは時計回りに行われます。各プレイヤーは最初に出された枚数と同じ 枚数のカードを手札から出します。出すカードは,直前にプレイされたカード のランクと同じか,それより上のランクのカードでなければなりません。2枚以 上出す場合には,全部同じランクのカードでなければなりません。プレイして 手札が3枚より少なくなったら,3枚になるように山札から補充します。  上記のように出せるカードがない場合や,出したくない場合には,今までに プレイされたカード(これを捨て札の山と呼ぶことにします)を全部取って手 札に加えなければなりません。そのあとは,次のプレイヤー(左隣のプレイ ヤー)が自由に1枚のカードか同ランクの何枚かのカードを出し,同様にプレイ を続けます。  プレイが終わって手札が3枚より少ない場合には,必ず山札から補充します が,十分な山札がない場合には,あるだけ補充するだけです。全く山札がなく なってもプレイは続きますが,補充は行えなくなります。  自分の番のときに,手札が1枚もない場合には,表向きのテーブルカードから プレイします(手札に加えるわけでなく,直接プレイを行います)。テーブル カードから出せるカードがない場合(や出したくない場合)には,捨て札の山 を全部取って手札にしなければなりません。ただしこの場合,捨て札の山を取 る前に,表向きのテーブルカードを1枚,捨て札の山に加えることができます (つまりテーブルカードが手札に移ることになります)。手札が再び全部なく なるまで,テーブルカードを出すことはできません。  自分の番のときに,手札も表向きのテーブルカードもない場合には,裏向き のテーブルカードの一番上のカードを必要な枚数表にしてプレイします。これ が正しいプレイである場合(直前のカードより強いカードまたは強い同位カー ドの場合)には,そのままプレイが続けられます。そうでない場合には,捨て 札の山を全部取って手札にしなければなりません。ただし,プレイしたテーブ ルカードは戻されません(手札に入ることになります)。  最初に,手札もテーブルカードもなくなったプレイヤーの勝ちです。ただ し,最後にテーブルカードをプレイして,それが正しいプレイでなかった場合 には,捨て札の山が手札になるので,プレイは続行されます。 <特殊カード>  2のカード: 2のカードはいつでもプレイできます。2のカードのあとに は,どのカードでもプレイすることができます。ただし何枚かの同位カードが プレイされている場合には,同じ枚数の2を出す必要があります。  10のカード: 通常通りプレイします。プレイされたら,捨て札の山は全 部取り除かれて,プレイで使われなくなります。そのあと,10を出したプレ イヤーが,もう1度,自由にプレイを行うことができます。  4枚のセット: 4枚のセットを一度にプレイしたり,前にプレイしたカード と合わせて,捨て札の山の上部に4枚のセットができた場合,10のカードを出 したときと同じように,捨て札の山は取り除かれ,10を出したプレイヤーが もう一度自由にプレイします。  ジョーカー: ジョーカーは6人プレイのときだけ使われます。ジョーカーは いつでもプレイできます(ただし何枚かの同位カードがプレイされている場合 には,同じ枚数のジョーカーを出す必要があります)。ジョーカーをプレイす るとプレイの順序が変ります(時計回り→反時計回り,反時計回り→時計回 り)。次のプレイヤーは,ジョーカーの前に出されたカード(つまり自分の出 したカード)と同じかそれ以上のランクのカードを出さなければなりません。 最初にジョーカーがプレイされると,逆回りになり,次のプレイヤーはどのラ ンクのカードでも出すことができます。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ <バリエーション> [ディール]  最初に3枚ずつのテーブルカードを配り,次に6枚ずつ手札を配り,その中か ら3枚を選んで表向きのテーブルカードとするやりかたも一般的です。 [シットヘッド]  手札とテーブルカードがなくなったプレイヤーはプレイを抜けていき,最後 の1人が残るまでプレイが続くというやりかたもあります。  最後の残ったプレイヤーはシットヘッドと呼ばれます。つぎのプレイのデ ィーラーをするだけでなく,お茶をいれたりとかいう役割をさせられたりしま す。 [Ciaran Gultniecks氏のルール]  10のカード: いつでも出せます。その他のルールは本文と同じ。  7のカード: 普通にプレイされます。次のプレイヤーは,7か7より下の カードか,いつでも出せる特殊カードしか出すことができません。  8のカード: 本文のジョーカーのルールと同じです。7のカードの次に出 されると,7か7より下のカードを出す義務が残ります。 **********************************************************************