Subj:ルール紹介69:友達探し(1) From:赤桐裕二<mhb01072@nifty.ne.jp> Date:97/09/09 16:05
 9月6日になかよし村でプレイしたゲームです。 ********************************************************************** 友達探し(Zhao Pengyou/ヅァオポンヨウ) 1997/9/9 赤桐  トランプを使用する中国のゲームです。トリックテイキングゲームであり, 「打百分」というゲームを拡張したものですが,6人〜12人という大人数で行う ゲームです。カードも2組〜4組使います。(漢字では,手偏に「戦」の字の右 半分をつけた字に「朋友」という字を書きます。)  中国のトリックテイキングゲームにはよくあるように,複数枚数のリードが できます。また,日本のナポレオンと同じように,カードを指定して,臨時の チームを組みます。  ルールはJohn McLeod氏のインターネットのサイト(http://www.pagat.com/) によりました。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ <プレイヤー>  6人〜12人 <カード>  通常の52枚のカードを何組かと,ジョーカーを何枚か使います。ジョーカー は,大ジョーカー(赤ジョーカー)と小ジョーカー(黒ジョーカー)の区別が 必要です。  人数により,次のように使用枚数が決まります。 人数 52枚のカード 大ジョーカー 小ジョーカー 6人 2組 2枚 2枚 7人 2組 0枚 0枚 8人 3組 2枚 0枚 9人 3組 3枚 0枚 10人 3組 0枚 0枚 11人 3組 2枚 2枚 12人 4組 2枚 0枚 <切札とカードの強さ>  このゲームでは,1つのスートが切札になるだけでなく,あるランクのカー ドも切札になります。例えば,ハートと8が切札ということになれば,ハート のカード全部が切札で,8のカード(スペード8,ハート8,ダイアモンド8, クラブ8)も切札になります。  また,大ジョーカーと小ジョーカーは常に切札です。  これらのカードは切札のスートに属し,元来のマークのスートには属さなく なります。上記の例では,例えばスペード8はスペードには属さず,切札のス ートとなります。  切札におけるカードの強さは,強いものから順に次のようになります。   1)大ジョーカー   2)小ジョーカー   3)ランクもスートも切札であるカード(上記の例では,ハートの8)   4)ランクが切札である残りの3枚のカード。これらはすべて同じ強さにな     ります。(例では,スペード8,ダイアモンド8,クラブ8が同格)。   5)切札のスートの残りのカード。これらは,通常のカードのランク     (A,K...3,2)の順の強さになります。  切札以外では,通常のカードのランク(A,K,...3,2)の順の強さにな ります。 <カードの点数>  カードには次のような点数があります。下記以外のカードには点数はありま せん。    各キング: 10点    各10: 10点    各5: 5点 <プレイヤーのランクと勝ち負け>  各プレイヤーは,得点すると,カードのランクと同じように表わされる「ラ ンク」が上がっていきます。最初はすべてのプレイヤーは2のランクです。ラ ンクがAまで上がれば,そのプレイヤーの勝利でゲームは終わります。  また,プレイヤーは,プレイで2つの臨時のチームに別れて戦うことになりま すが,プレイの結果,自分のチームが勝ったか負けたかが,次のディールのプレ イと得点に影響します。 <ディール>  ディールのやり方はヨーロッパのやり方とは全く違い,麻雀のように行いま す。つまり,テーブル中央にシャッフルしたカードを裏向きに置き,各プレイ ヤーが順に,自分でカードを取っていくのです。  このとき,最初にカードを取るプレイヤーを仮親と呼ぶことにします。  最初の仮親は,カードをドローして,最も高いランクのカードを引いたプレ イヤーになります。同ランクならば,そのプレイヤーのあいだで引き直しです。 ランクは大ジョーカーが一番強く,小ジョーカーがその次,それ以降は通常の ランクです。  次回のディールからは,前回の「親」(後で述べますが,切札を決めたプレ イヤーのことです)が仮親となります。ただし,前回の親が負けていた場合に は,親の右隣から反時計回りの順に調べていって,最も親に近い,前回勝った プレイヤーが仮親になります。  仮親は,シャッフルを行い,誰かにカットしてもらってから,テーブル中央 に裏向きにすべてのカードを置きます。  そのあと,仮親から順に反時計回りにテーブル中央に置かれたカードの一番 上を1枚ずつ取っていきます。最後の6枚のカードは取りません。従って,各プ レイヤーの取るカードの数は次のようになります。    6人ゲーム  17枚    7人ゲーム  14枚    8人ゲーム  19枚    9人ゲーム  17枚    10人ゲーム  15枚    11人ゲーム  14枚    12人ゲーム  17枚  ディールの間に,前回勝ったプレイヤーが自分のランクと同じランクのカー ドを引いた場合には,そのカードを見せて,そのカードのスートとランクを切 札にすることができます。  例えば,前回のディールで勝っている5のランクのプレイヤーが,スペード の5のカードを引いてきた場合,このカードを見せて,スペードと5を切札に することができます。  誰かがこのようにして切札を決めたら,それ以降のプレイヤーは自分のラン クのカードを引いても切札を決め直すことはできません。  なお,自分のランクのカードを引いても,それを見せる義務はありません。 また,すぐに見せなくてもかまいません。自分の引く番でなくても,いつでも それを見せて切札を決めることができます(もちろんほかのプレイヤーが切札 を決める前でなくてはなりませんが)。  切札を決めたプレイヤーがこのディールの「親」になります。  最初のディールでは,全プレイヤーが前回勝っているとみなされます。従っ て,2のランクのカードを引いたプレイヤーは誰でも,切札のスートを決めて 親になることができるわけです。  ディールが終わっても誰も切札を決めない場合には,同じ仮親がすべてのカ ードをシャッフルし直して,再びディールをおこないます。このときには,す べてのプレイヤーは,前回勝っていたとみなされます。 <カードの交換>  親(切札を決めたプレイヤー)は,テーブルに残っている6枚のカードを手札 に加えたあと,手札から自由に6枚のカードを捨て札します。捨て札したカード は裏向きのまま,他のカードと混じらないように,テーブルの隅に置きます。 <チームの編成>  親は,日本式ナポレオンと同じように,カードを指定することによって,そ のカードを持っているプレイヤーを自分のチームに入れます。  指定するカードは,切札以外のものでなければなりません。自分の持ってい るカードを指定してもかまいません。  しかし,同じカードが何枚かあるので,カードのスートとランクを指定する だけでなく,何枚目にプレイされるカードかを指定しなければなりません。例 えば「ハートのAの2枚目」というふうに宣言します。この場合はハートのAを 持っているプレイヤーのうち,それを2回目にプレイしたプレイヤーが親のチー ムになります。従って,プレイが進行しないと,誰がどのチームかは確定しな いことになります。  親は,このようなカードの指定を,次の回数だけ行います。   6人,7人ゲーム   2回   8人,9人ゲーム   3回    10人,11人ゲーム  4回    12人ゲーム   5回  指定されたカードを持っているプレイヤーは,実際にそのカードをプレイす るまで,そのことを公表することはできません。 <プレイ>  プレイはトリックテイキングゲームの原則に従って行われます。ただし,こ のゲームでは複数枚数のリードが可能です。  最初のリードは親が行います。次からはトリックに勝ったプレイヤーがリー ドします。プレイは反時計回りに行われます。  親のチームではないプレイヤーや,チームが不明のプレイヤーが,点数のあ るカードを取った場合,そのプレイヤーの前に点数のあるカードを表向きに置 きます。  点数のないカードや,親のチームが取った点数のあるカードは,裏向きに捨 て札します。このとき,親が手札を交換したときの捨て札といっしょにならな いように注意してください。  親がチーム編成のために指定したカードを,あるプレイヤーがプレイした場 合には,そのカードは表向きにそのプレイヤーの前に置かれ,そのプレイヤー が親のチームであることを表示します。そのプレイヤーが今までに点数のある カードを取っていたら,そのカードは捨て札します。  リードすることのできるカードは次のようなものです。   1枚のカード   複数枚のカードの組み合わせ  セット    セットのシークエンス    トップカード  これから詳しく説明します。 [1枚のカードのリード]  リードするプレイヤーは,自分の手札からどれでも1枚をリードすることがで きます。  フォローの義務は,ごく普通のもので次のようになります。  1)リードされたスートのカードを持っていれば,出さなければなりません。    そのスートのカードが何枚かあれば,どれを出してもかまいません。  2)リードされたスートのカードがなければ,どのカードを出してもかまい    ません。  トリックに勝つのは次のプレイヤーです。  1)切札が1枚でもプレイされていれば,切札をプレイした人の中で,最も強    い切札を出したプレイヤー。  2)切札がプレイされていなければ,リードされたスートで最も強いカード    を出したプレイヤー。  なお,同じ強さのカードでは,先に出したプレイヤーが勝ちます。同じ強さ のカードとは,同一のカード(同スート同ランクのカード)や,切札のランク のカードで切札のスート以外の3種のカードです。 [セットのリード]  この場合のセットとは,同一のカード,つまり同じスートで同じランクの カードを何枚かいっしょにしたものです。例えば,ハートの7が2枚とかです。  このようなセットを持っていれば,リードすることができます。  フォローの義務は次の通りです(番号の少ない方が強い義務です)。  1)リードされた枚数のカードを出さなければなりません。  2)リードされたスートのカードを,リードされた枚数分出さなければなり    ません。もしできなければ,可能な限りそのスートのカードを出し,残    りは他のスートから出します。  3)リードされたスートの同じ枚数のセットを持っている場合には,それを    出さなければなりません。    そのようなセットをいくつか持っている場合には,どのセットを出すか    は自由に選択できます。    なお,リードされたセットより枚数の多いセットを持っている場合でも,    リードされた枚数分にして出さなければなりません。  4)リードされたスート以外から出すときには,どのカードを出してもかま    いません。セットにする必要はありません。  トリックに勝つのは次のプレイヤーです。  1)リードされたスートの,リードされた枚数のセットのうち,最も強いラ    ンクのセットを出したプレイヤー。  2)ただし,リードされた枚数の切札のセットがプレイされていれば,それ    を出したプレイヤーのほうが勝ちます。もし複数のプレイヤーが切札の    セットを出していたら,強いランクを出した方のプレイヤーが勝ちます。    切札の場合も,セットでなければならないことにご注意ください。    なお,同じ強さのセットでは,先に出したプレイヤーのほうが勝ちます。 例:  クラブと9が切札のとき,ハートJの2枚のセットがリードされました。  1)ハートはA,10,10,6を持っている場合,ハート10を2枚出さな ければなりません。これでは勝つことができませんが,しかたありません。  2)ハートはA,10,10,10を持っている場合も,ハート10を2枚出 さなければなりません。ハート10の3枚セットをこわすことになりますが,し かたありません。  3)ハートはK,K,10,10を持っている場合,ハートKを2枚出しても よいし,ハート10を2枚出してもかまいません。ハートKを2枚出すと,リー ドされたカードに勝つことができます。  4)ハートはA,K,10,6を持っている場合,どれでも2枚のハートを出 すことができます。勝つことはできません。  5)ハートはAしか持っていない場合,ハートAともう1枚どれでも好きな カードを出すことができます。しかし,もう1枚のカードとして切札を出したと しても,勝つことはできません。  6)ハートを持っていない場合はどれでも自由に出せます。例えば手札が, スペードA,スペードQ,スペードQ,クラブ7,クラブ7だったとしても, セットを出す必要はありません。もしスペードQの2枚セットを出しても,勝つ ことはできません。しかし,切札であるクラブ7の2枚セットを出せば,リード されたカードに勝つことができます。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++  続きます。
Subj:ルール紹介70:友達探し(2) From:赤桐裕二<mhb01072@nifty.ne.jp> Date:97/09/09 16:06
 友達探しのルールの続きです。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ [セットのシークエンスのリード]  ハート5が2枚とハート6が2枚,というように,セットになったカードの, 同じ枚数で同じスートの続き札です。  切札のランクは無視されるので,例えばクラブと7が切札だとすると,ス ペード6が3枚とスペード8が3枚でも,セットのシークエンスになります。  切札を出す場合にも,切札のランクは無視されます。例えば,同じくクラブ と7が切札の場合,クラブ6が2枚とクラブ7が2枚というふうに出すことはで きません。クラブ6が2枚とクラブ8が2枚なら出すことができます。また,ジ ョーカーはシークエンスにはなりません。  シークエンスは,A,K,Q,J,...,3,2と続きます。  例:スペードと4が切札だとすると,   以下のものは,セットのシークエンスです:    ハート9が3枚,ハート8が3枚    ダイアAが2枚,ダイアKが2枚,ダイアQが2枚    ハート6が2枚,ハート5が2枚,ハート3が2枚       (切札のランクの4は抜かされる)    スペード5が2枚,スペード3が2枚       (切札でも,切札のランクの4は飛ばされます)   以下のものは,セットのシークエンスではありません。    ハート9が2枚,ダイア8が2枚(同じスートでありません)    スペードJが3枚,スペード9が3枚(ランクが続いていません)    ダイア3が3枚,ダイア2が2枚(同じ枚数でありません)    スペード5が2枚,ダイア4が2枚(切札のランクは使えません)    スペード5が2枚,スペード4が2枚(やはり切札のランクは使えません)    小ジョーカーが3枚,スペードAが3枚(ジョーカーは使えません)  フォローの義務は次の通りです(番号の少ない方が強い義務です)。  1)リードされた枚数のカードを出さなければなりません。  2)リードされたスートのカードを,リードされた枚数分出さなければなり    ません。もしできなければ,可能な限りそのスートのカードを出し,残    りは他のスートから出します。  3)リードされたスートの同じ枚数のセットを持っている場合には,それを    出さなければなりません。    そのようなセットを複数個持っている場合には,それらを全部出します。    ただし,リードされたセットの数より多くのセットを持っている場合に    は,リードされたセットの数と同じだけのセットを出します。このとき,    どのセットを出すかは自由に選択できます。必ずしも続き札になってい    るセットを出す必要はありません。    なお,リードされたセットより枚数の多いセットを持っている場合でも,    リードされた枚数分にして出さなければなりません。  4)リードされたスート以外から出すときには,どのカードを出してもかま    いません。セットにする必要はありません。  トリックに勝つのは次のプレイヤーです。  1)リードされたものと同じ形で,しかも全部がリードされたスートのセッ    トのシークエンスのうち,最も強いランクのものが勝ちます。    同じ形とは,1つのセットの枚数が同じで,シークエンスの長さも同じ    ということです。  2)ただし,同じ形の全部切札のセットのシークエンスがプレイされていれ    ば,それを出したプレイヤーが勝ちます。もしも複数のプレイヤーがこ    のようなものを出していたら,強いランクのものを出したプレイヤーが    勝ちます。    この場合の切札のセットのシークエンスも,切札のランクを含んではな    らず,ジョーカーも含むことができません。    なお,同じ強さのセットのシークエンスでは,先に出したプレイヤーの    ほうが勝ちます。 例:  スペードと4が切札の場合,ハートQが2枚とハートJが2枚リードされまし た。  1)ハートのA,A,K,8,5を持っている場合,ハートのAを2枚と,残 りのハートのうちから自由に2枚を出します。同じ形のセットのシークエンスで はないので,勝つことはできません。  2)ハートのA,A,K,Q,Q,8を持っている場合,ハートのQを2枚と ハートのAを2枚出さなければなりません。シークエンスではないので,勝つこ とはできません。  3)ハートのA,A,K,K,8,5,5を持っている場合,ハートのAを 2枚とハートのKを2枚,または,ハートのAを2枚とハートの5を2枚,または, ハートのKを2枚とハートの5を2枚出すことができます。ハートのAを2枚と ハートのKを2枚出した場合のみ,リードされたカードに勝つことができます。  4)ハートのA,A,A,A,7,2を持っている場合,ハートのAの2枚セ ットを2組出さなければなりません。シークエンスではないので,勝つことはで きません。  5)ハートはK,K,7を持っている場合,ハートを全部(K2枚と7)と他 のスートのカードを1枚出さなければなりません。他のスートのカードは自由に 選ぶことができます。しかし切札を出したとしても勝つことはできません。  6)ハートを1枚も持っていない場合,どれでも自由に出すことができます。 もしスペードの5を2枚とスペードの3を2枚持っていたら,それを出せば, リードされたカードに勝つことができます。切札のセットのシークエンスだか らです。 [トップカードのリード]  あるスートにおいて,あるカードより強いカードが他のプレイヤーの手札の 中にはない場合,そのカードを「トップカード」と呼ぶことにします。  例えば,切札がハートと5だった場合で,あるプレイヤーの手札のスペード のカードがA,A,K,Q,Jだった場合,すでに他のAとKがすべてプレイ されていれば,A,A,K,Qはトップカードになります。  なお,大ジョーカーと切札以外のAは常にトップカードになります。  トップカードは何枚かまとめてリードすることができます。ただし,次の制 限があります。  (1)同じスートのカードでなければなりません。  (2)各ランクのカードの数は同じでなければなりません(つまり,各ラン     ク1枚ずつか,セットのシークエンスのときと同じように同じ枚数のセ     ットの集まりでなくてはなりません)。  例えば,ダイアとJが切札の場合,次のカードがトップカードならば,まと めてリードできます。   クラブのAが2枚とクラブのQが2枚   ハートのKが1枚とハートのQが1枚   大ジョーカー2枚とダイアAが2枚とクラブJが2枚  次のようなものは,トップカードであっても,まとめてリードできません。   クラブAが2枚とハートAが2枚(同じスートではありません)   スペードAが3枚とスペードKが2枚         (各ランクのカードの数が同じではありません)  フォローの義務は次の通りです(番号の少ない方が強い義務です)。  1)リードされた枚数のカードを出さなければなりません。  2)リードされたスートのカードを,リードされた枚数分出さなければなり    ません。もしできなければ,可能な限りそのスートのカードを出し,残    りは他のスートから出します。  3)リードが各ランク2枚ずつ以上だった場合,つまりセットになっていた場    合には,セットのシークエンスの場合と同じようにフォローします。つ    まり,リードされたスートの同じ枚数のセットを持っている場合には,    それを出さなければなりません。  4)リードされたスート以外から出すときには,どのカードを出してもかま    いません。  トリックに勝つのは次のプレイヤーです。  1)各ランク1枚ずつのトップカードがリードされた場合には,誰かがリード    された枚数の切札を出した場合にはそのプレイヤーが勝ち,そうでない    場合にはリードしたプレイヤーが勝ちます。    何人かのプレイヤーが切札だけを出した場合には,最も強い切札を出し    たプレイヤーが勝ちます。最も強い切札が同じならば,次に強い切札を    比べていきます。  2)各ランク2枚以上のトップカードがリードされた場合には,各ランク同じ    枚数の切札を出したプレイヤーがいたときだけそのプレイヤーが勝ちま    す。そうでなければ,リードしたプレイヤーの勝ちです。    何人かのプレイヤーがこのような切札を出した場合には,最も強いラン    クの切札を出したプレイヤーが勝ちます。最も強いランクが同じならば,    次に強いランクを比べていきます。  3)ただし,トップカードのリードが同時にセットのシークエンスになって    いた場合には,セットのシークエンスのリードとして勝敗を決めます。    なお,全く同じ強さの場合には,先に出した方が強いとみなされます。 例:  スペードと5が切札で,ハートののA,K,Qがリードされた場合。  1)ハートのQ,8,7,3を持っていれば,そのうちどの3枚でも出すこと ができます。勝つことはできません。  2)ハートは9が1枚だけの場合,ハートの9と,他のスートのカードを自由 に2枚出します。切札を出しても勝つことはできません。  3)スペードが1枚もなく,切札がスペードの8,7,6をもっている場合, この3枚の切札を出すことができ,リードされたカードに勝ちます。しかし,切 札のJ,4,3を出したプレイヤーがいたら,それには負けます。8,7,6 が続き札になっていても関係ありません。  スペードと5が切札で,クラブのAが2枚とKが2枚とJが2枚リードされた場 合。  1)クラブが9,9,7,6,6,4,2の場合,9を2枚と6を2枚,それ に7,4,2のうちから2枚を出します。  2)クラブが9,9,4の場合,このクラブ3枚と,他のスートのカードを自 由に3枚出します。切札を出しても勝つことはできません。  3)クラブがなくて,持っている切札がスペードの9,9,7,6,4,2 の場合,切札をすべて出すこともできますが,リードされたカードに勝つこと はできません。全部が2枚セットになっているわけでないからです。  4)クラブがなくて,例えば,切札でスペードの10,10,9,9,6, 6を出すことができれば,リードされたカードに勝つことができます。切札で 9,9,8,8,7,7を出したプレイヤーがいても,それにも勝ちます。最 も強いランクが10で,9よりも強いからです。9,9,8,8,7,7はセ ットのシークエンスになっていますが,それはこの場合関係ありません。 <得点>  プレイが終了すると,親のチームでないチーム(防御チームと呼ぶことにし ます)は,取ったカードの点数を合計します。  親が最初に捨て札した6枚のカードは,最後にトリックに勝ったチームのもの となり,そこに含まれる点数は2倍されます。  使用したカードの組の数に40点を掛けた点数が勝敗の別れ目になります。防 御チームがその点数かそれ以上を取れば防御チームの勝ち,そうでなければ親 チームの勝ちです。  例えば,6人ゲームでは2組のカードを使いますが,2 x 40 = 80点かそれ以上 を防御チームが取ると防御チームの勝ちになるわけです。  勝ったチームの各プレイヤーは,次のゲーム点を得ることができます。負け たチームは何ももらえません。    防御チームの点数     各プレイヤーがもらうゲーム点   0点           親チームが2点。親チームの人数が最大人数よ りも少なければ,1人少ないごとにさらに2点   0点以上 親チームが1点。親チームの人数が最大人数よ   40点xカードの組数未満 りも少なければ,1人少ないごとにさらに1点   40点xカードの組数以上で 防御チームが1点   80点xカードの組数未満   80点xカードの組数以上で 防御チームが2点   100点xカードの組数未満   100点xカードの組数以上 防御チームが3点  親チームの最大人数とは,親がチーム編成のために指定したカードを,すべ て親以外の別のプレイヤーが出した場合の人数です。例えば,7人ゲームでは2回 指定するので,親を含めて3人が最大人数となります。  既に述べたように,各プレイヤーは得点するとカードのランクと同じように 表わされる「ランク」が上がっていきます。最初はすべてのプレイヤーは2の ランクです。ランクは(低)2,3,4,5,6,7,8,9,10,J, Q,K,A(高)の順です。  勝ったチームのプレイヤーは,そのプレイヤーが前回も勝っていた場合は, ゲーム点の分だけランクが上がります。例えば,ランクが9のプレイヤーがゲ ーム点を3もらった場合,ランクは3つ上がってQになります。  勝ったけれど,前回のディールでは負けていたプレイヤーは,得られたゲー ム点より1つ少ない分だけランクが上がります。例えばランク3で前回負けて いたプレイヤーが2点を得ると,ランク4になるわけです。もらったゲーム点 が1点だった場合には,ランクはそのままです。  負けたチームのプレイヤーも,ランクは変わりません。 <ゲーム>  得点計算の結果,あるプレイヤーのランクがA(以上)になると,そのプレ イヤーの勝利でゲームは終わります。 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ <注>  McLeod氏の記述では,前回のディールで勝っているプレイヤーを「アクティ ブ(Active)」なプレイヤー,負けているプレイヤーを「パッシブ(Passive)」な プレイヤーと呼んでいます。  それに当たる日本語を探したのですが,あまりぴったりこのないので,今の ように記述しました。  考えた言葉は,「プラス・マイナス」「上・下」「上・並」「富豪・貧民」 などですが,どうでしょうか。もっとよい言葉があればお聞かせ下さい。  もとの中国語でどのように言われているのかも興味ありますが,今のところ わかりません。 **********************************************************************