「CAS冷凍システムの普及」についてお答えします。 水産物は鮮度管理が大変重要であり、流通の際の冷凍冷蔵技術や施設の充実は 不可欠なものとなっているため、県では、漁業協同組合等が実施する冷凍冷蔵施設等の整備を支援しています。 CAS冷凍システムにつきましては、特殊な技術により鮮魚に近い状態で冷凍保存できるという水産物の流通に 適した特徴がある一方、設置費用が高額な上、各流通段階においても同様の施設が必要になる場合があるとも伺っており、 システムを活用して開発した商品を経費に見合った価格で流通させることができるのか、また、 生産者や加工業者にとって安定した利益が得られるのかを見極める必要があると考えております。 なお、優れた冷凍加工品等を生産する上では、鮮度の良い原料を使うこと、凍結速度が速いこと、 凍結保管温度が低いことが重要な要素であり、現在、CAS冷凍以外にも、気体冷却式や液体冷却式など 様々な冷凍技術が開発・普及されておりますので、それらについても、コストと技術の両面からの十分な検討が 必要と考えています。今後とも、これらの冷凍施設等の整備につきましては、事業主体となる漁業協同組合等から の要望を踏まえ、必要性や採算性を十分に検証した上で、補助事業や融資制度の活用などにより支援してまいり たいと考えています。併せて、鮮魚や加工品の「地域ブランド」づくりや販路開拓などを推進し、 水産業の振興と漁村の活性化につながる雇用の拡大に努力してまいります。 次に、「長崎県出身の方の友人及び家族は、予め県に申請して割引書類を受け取り、 初回に限り旅費を半額(例)にしてはどうか。」というご提案についてですが、昨今の航空会社等を取り巻く 経営環境や県の財政状況を考えると、その割引分の負担をどうするかという問題があります。また、 長崎県出身者をどの範囲で捉えるのか、それをどのような形で確認するのか等、実施上の課題もあります。 ご存じのとおり、航空会社においては、早期購入により普通運賃の3分の1程度の価格で購入できる割引き制度が 設定されておりますので、ご活用いただきたいと思います。 また、航路については、平成21年度から、主な離島航路に就航する船舶の更新費用に県が補助を行うことにより、 運賃の低廉化を図る事業に取り組んでおります。博多〜壱岐・対馬航路についても対象航路として今後事業を 実施していく予定であり、新船が就航する時期には運賃の低廉化が図られる見込です。 今後とも、多くの方が航空路・航路を利用して本県を訪れていただけるよう、観光部局と連携した魅力発信に 努めるとともに、増便等による利便性の向上や運賃低廉化に向け、関係各社等と協議を行ってまいります。 平成22年7月1日  長崎県水産振興課長   長崎県新幹線・総合交通対策課長