白嶽のリフトなど 開発か保護かというのは難しい問題ですね。 かつて対馬でも、「観光開発」という名の文化財の破壊が横行した時代がありました。 要塞跡(近代遺産)だった棹崎は現在見る影もなく、龍良山原始林の麓は公園になり、水質が悪くなり、ホタルも減り、かつて野生ランの宝庫といわれた原始林の下部は原型をとどめていません。 千俵蒔山は道路造成の前に植生調査をしたはずなのに、貴重な植物の自生地を道路が横切ってしまいました。 何も無い場所で、周囲に迷惑がかからない状態であれば、温泉などのを観光開発するのは賛成です。 ただ、対馬のように数千年かけて築かれた自然環境を有し、魏志倭人伝以降2000年近い歴史が刻まれ、全島に歴史遺産が散在する島で開発を行うのは非常に難しい問題をはらんでいます。 個人的には、自分の目で見て、自分の足で歩き、自分で漕ぎ、自分で味わい、自分で感じるだけの「本物」がたくさん存在しているのが対馬の魅力だと感じています。 シーカヤックで浅茅湾を行くと、人工物が何も無い風景にお客様は癒されます。 金田城の最大の魅力は、1300年前に防人が見た光景がいまもそのままの姿で広がっている点だと思います。 五島や壱岐、その他の地域がやらないことをやるなら、徹底して自然と歴史を守り、本物を味わってもらうのが対馬のやり方じゃないかなあ、と思っています。 本物がない場所であれば、ディズニーランドやカジノを作るのは大賛成ですが(^^;)