基本的に月組(ていうかマミちゃん)が公演中はよその組は観ないとゆーポリシーだけど、学生時代の友達との夏の恒例旅行にかこつけて、ついつい行ってしまった雪組公演。前回この掟を破った時も月組がうたかた全国ツアー中に行った“雪”ノバだったなぁ…。
友人はシロートさんで、前ムラに無理矢理連れて行ったのは月組の『チェーザレ・ボルジア/プレスティージュ』だったんだけど、なんせ席が2階…。あまり宝塚の魅力が伝えられなかったよーな…。が!今回は違う!用意した席は何と5列センター!友人もバッチリ堪能したようだった。
シロートさんゆえ、前回彼女は「娘役にばかり目が行く」と言っていた。当時、結婚を控えた身だったからかなぁ?髪型とかドレスとかにウットリしていた。今回もやっぱり娘役が「外人みたいにカワイイ!」と気にはなっていたようだが、男役でも1人気になった人がいたという。
例の雪組3兄弟が出ている場面で「この人たち人気あるのよー」と教えたのだが、幕間に「あの3人のうちの1人が、結構化粧が濃い人ばかりの中で、すっきりしてキレイだった」と言うので、大方コムちゃんだろうなーと思い、パンフを「この人?」と見せたら、「え?…違うと思う…」と答える。「お化粧取ると全然顔違うからねー、多分この人だと思うけど」とさらに別の写真を見せても「何か違うなぁ…」ときょとんとしていた。
でも本当に違った!続くお芝居の方で「この人ーーー!」とそっと耳打ちしたのは…何とナルちゃん!はぁ〜ナルホド!後から聞いたところ、すらりとしてて顔が小さくてカッコイイそうだ。納得。まずはデパメンから。…んーーーー正塚先生は好きなんだけど・・・・・・・・・。言葉になりませぬ。ちょっとガッカリ…。鼻息荒く友人連れで乗り込んできた私としては、華やかなレビューとか男役のカッコ良過ぎる群舞、ビシッと決まったラインダンスなどを盛り込んで欲しかった…。ラップとかおもちゃ売り場とかもそっと何とかならんもんかねぇ。ストーリーを知ってる人はいいけど、ちょっと説明不足かも。歌のみの説明だと流れちゃうし。グンちゃんがエレベーターガールとか、ひょっとしたらイシちゃんがお客って分からないのでは…と思った。前の社長ももうちょっと何か工夫があればなぁ…。(現社長が息子なんて絶対に分からないぞ!)何だかショーっぽくなくて不完全燃焼だった。大階段ないし。(凱旋門にあるからいいんだろうけど…)
衣装も×。屋上の乗り物に乗る2人のあの宇宙風コートは何なの!せっかく夢のようなデュエットダンスなのに!舞台を広々と使うことでかえってあの乗り物のチャチさが露呈したとゆーか。
銀橋を何度も通ってくれて嬉しかったけど、2列前にベルリン組の生徒が来ていたせいか視線はそこに集中。“釣り師”もいないので誰にもユーワクされず、物足りなかった。ちぇっ。
何故かまりえさんが出てくると嬉しくて、ついオペラ(5列目なのに…)で見てしまった。
そういえば、開演アナウンスはデパートの店内放送風で洒落てて良かった。
次に凱旋門。あーーーーーーもーーーーーー号泣!いやはや最高!やっぱ柴田&謝コンビは最高だわ。私のツボなのよん。開幕前のあのまりえさんのアコーディオン弾きは渋い!おやじな衣装が何故あんなに似合うのだろう。(ホめてるのよ…)舞台装置も盆がグルグル回って素敵。螺旋風でヨイ。1つのセットを多方面から使うのが好きなの。ロマノフの系譜よね。照明もダークで、ていうか話自体がめちゃ重厚で暗いんだけど、『LUNA』で平和ボケしていた脳ミソにガーーーン!と衝撃を受けましたわ。やっぱりこういう骨太な作品ばかりを観ていたいなぁ…。『螺旋…』が大好きだったから、斬新なもの全てを否定するわけではないけど、古典的な作品はやっぱいいよ〜。
衣装も素敵。凝った妙ちきりんな衣装より、シンプルな地味服がいいわ、やっぱり。メロディーもキャッチーで甘美で♪パララ…なんて頭に残っちゃってグルグル〜って感じだった。歌詞も最高!♪雨が目に染みる〜愛が胸に染みる〜なんて、後から聞くとめちゃ泣けるもん。振付もさすが謝先生!お家芸のロープを使った場面はさすが!って感じ。
イシちゃんは闇のヒーローって感じで、抑えた渋い演技が良かった。ふざけた2枚目よりこういう正統派の方が好きだなぁ。
グンちゃんは普段の勝気な女性から一転、“可愛いお馬鹿さん”(懐かしいね〜『華麗なるギャツビー』だよ)。正直、こんな役ができるなんて!なんて驚いてしまった。ラヴィックといる場面なんて片時も視線を外さず、甘ったるい声は可愛かった。こんな声も出たのねぇ。あんな風に下からジッと見つめられて「あなたにも幸せになっていただきたいの…」とか「嬉しいわ…」なんて言われたらもーゾクゾクしちゃう!こーゆー破滅的な女って、ハマった男は大変だろうが、昔風で美しいよなぁ…。儚げで、ちょっとバカなんだけどしっとりとしていて…。愛だけがすべて、っていう生き方は周りには迷惑極まりないと思うんだけど、女としては憧れだよなぁ…。何て、何て可愛い女なんだろーね!今の時代、間違いなく絶滅したタイプだよな〜。流れるような仕種、真似したいもんだ。ああああ私も破滅したい!(女なのに…)グンちゃんはマジ、新境地開いたね!観劇後は友達と“ジョアンごっこ”が流行っていた…。「もう少しああやって感情を込めて喋ったほうがいいのかもね」と、「嬉しいわ!!あなたにも幸せになっていただきたいの…!!」と目をじっと見て話すの。結構楽しい。ま、男の人に試すのが一番いいんだろーけど。
2人の場面はもうアツアツだねぇ。この2人て背格好とか声の質とかとっても合ってるよ。コンビっつーのはやっぱりバランスを見て組ませねーと!と思った。ラブシーンも情感たっぷりでドキドキしちゃった!
タータンは巷では“当たり役”と言われてますがー。もちょっと物語に絡む役だといいのに。コウちゃんと一緒に狂言廻し的な役じゃない?コウちゃんの役の方がおいしかったような…。でも最後の旗振りの場面とか、やっぱり天才的にウマイなぁ…。この人もコテコテのコスプレより何でもないスーツとかが似合うね。
コウちゃんはやっぱり巧い!タータンとともに物語の額縁的役割を果たしてた。ジョアンが死ぬところも巧い!
3兄弟の役は仕方ないでしょう。ナルちゃんが若干オイシめ?『ハードボイルド・エッグ』のサイモン・エメットの影、を思い出した。トウコちゃんもまぁまぁいい役。コムちゃんの役がちょっと物足りないかな…。
本当は3兄弟よりもきっと良い役であろう、しいちゃんのアンリ。3兄弟の誰かを当てたいところだが、1人ぬきんでてしまうからなぁ。東京ではかしげになるそうで、納得。すごくオイシイ役だもんね。しいちゃんも頑張ってたし、かしげがどう演じるか、ものすごく楽しみ!(…って別に観に行かないけどさ)
ミリちゃんの役はちょっとサヨナラにしては淋しい役?でもあんなに歌が上手いと思わなかった。可憐な声なのねぇ。ガタイはいいが。
ウルバンバ、いやまりえさんはちゃんと役もあったのね。アコーディオン弾きとして舞台を横切ること多数。憎たらしい適役もあった。あまりの憎たらしさに「ラヴィックがあの時殺しておけばよかったのに…」としみじみ思った。
汝鳥さんのシュナイダーだっけ?もにくったらしいったらありゃしない!思わず頭の中では「殺せ・殺せ・殺せ!」と“殺せコール”が巻き起こったもんね。でもあの殺され方は気の毒。(ネタばれゴメン)
その他の役は雪組に疎いせいかイマイチ分からん…。ごめん。ラヴィックの復讐の場面など、“心の声”みたいな影も良かったなぁ。もう何て的確な演出!ムダなところが全くないよ。側転とか、振付もキレイだし。セットの階段を登ったり降りたり…も効果的。でも相変わらず難易度はどれも高そうですね…さすが謝先生!
デパメンで観れなかった大階段もちゃんとあった!ミニ・フィナーレはこれまた秀逸!“ミエコ姉さんの晴れ姿”のような衣装の白鳥がたくさん出てきて…ウットリ。謝先生ってこういうコロス的な演出が上手いよなぁ。大階段での男役のダンスも「こーいうのが観たかった!」って感じで大満足だし、タータンの歌に合わせたトップコンビのデュエットも最高!リフトもあったし…。イシちゃんは何年か前の中日公演で腰を痛めたようだったので、「大丈夫かしらん?でもお元気そう」とホッとする。このコンビってホント、今が旬!って感じで、本当はこの作品をサヨナラまで取っておけば良かったのに…と思った。こんなイイ作品に当たっておいて、最近ありがちなトホホ…な作品に最後に当たったらお気の毒、と思った。ご贔屓さんもこーいう重厚なサヨナラが当たるといいなぁ…。
フィナーレはトップ娘役がパンツスタイル、という私的に初めての光景で新鮮で好きだった。ああそれにしても白鳥美しーー!
途中のロープを使った“苦しみの場面”(勝手に命名)くらいからもう、何度も目頭が熱くなり…。ラストにかけてウルウルしまくりの演目でした。観に行って本当にヨカッタ!オススメです!