『夜明けの序曲』

花組大劇場公演 1999年1月7日(木)


 マミちゃんの大切なふたごのロッテ、タモちゃんのお披露目を観てきました!元日BSは「う〜む」と思わず唸ってしまいましたが、実際に観てみると、なかなか華やか。(幕開き、ショーなど)

 チョンパの幕開き、若衆姿の美しさったらもう宝塚ならでは!早速例の有名な主題歌が歌われ、タモちゃんの声質に合ってて良かった。
 若衆が美しかった分、総鬘がツライよ…。自毛でやったほうがナンボかマシだと思うんですけど。チャーリーの鬘は結構似合ってたかな。せっかくみんな格好イイのに、勿体無いよ〜!

 旅立ち場面の「おっぺけぺ!おっぺけぺ〜!」はミョーに悲しかった。チンドン屋を引き連れ、人力車に乗り、手には扇。銀橋に花組自慢の若手精鋭をわざわざ並べてまでやらなくても…。うーん。“マンテルズボン”って何ですか??
 水がいないなぁ、と思ったらこれまたイキナリの場面転換でアメリカを歌う。(…ってそのままなんだけど、USAアメリカ〜と連呼)

 アメリカに着いてからのビンボー暮らし、タモちゃんの前向きな明るさだけが救いですね。すんごい境遇なのに!
 渚あきちゃんたちもまた可哀想なお姉サマたち。寒空の下で歌い踊る…。あきちゃんの歌が上手い。「浪速のこんぶ飴〜」って感じ。いつもは強気な女役のポッポさんが泣き言を漏らすのも仕方ない。大切な時計を売って食費にする、何て健気なの!こちらも川上一座に負けず劣らず悲しすぎ。おまけにスリに遭遇(水カワイイ〜!)!とことんついてない。

 さらに!音さんが何と残飯を拾ってくるではないか!でもタモちゃんって、こういうことやっても爽やかなのよね。“舞台のために拾い食い”そんなポリシーの男に清潔な上品さが漂う。タモちゃんならでは、不思議な魅力ですよね。私も食っちゃうかも。

 そして大好きなオサもあっという間に死んでしまうのであった。異国の地で三味線を聞きながら…。その弦がぶちっと切れたりして、悲壮感このうえない。
 タモちゃんも落ち込むのですが、そこの演出がいただけない。舞台奥にある3段ほどの階段を行ったり来たり。何してんだか。ここらで“悲しみのダンス”なんかがあってもいいのに。

 第2部、幕開きはショー。あきちゃんが歌う。男役は自毛でホッとした。名倉先生の振り付けかぁ〜。さすが!あのキセルだっけ?持って踊るところ、素敵です。
 お次は日本物のショー。棒の先っちょにフワフワが付いたのを振り回すのですが、マミちゃんが確か頭にコツンとやった前科があるような…。皆様お気を付け下さいませ。連獅子でした?あの長いカツラをぐるぐる回すのはさぞかし大変でしょう。タモちゃんもミドリちゃんもバッチリでした。すごく練習したんだろうな〜。もう、めっちゃハードな振り付け!観てるこっちが頭痛がする。

 音さん、貞夫婦の確執。宝塚史上では大体、娘役がすがる方なのに「あ〜ら何がいけないの?」みたいな女性は珍しいや。それに男役が嫉妬するのも新鮮。何だかここ、タモちゃんにすごく入れ込んでしまって、「貞!いい気になるなよ〜!!」と思っちゃいます。

 次はやっぱりあった、いかにもらしい場面。メイドや奥様方が「大変だ大変だ!」とウワサする場面。ベルばらの悶絶夫人や風共の「お聞きになった?」「ウソでしょ」を思い出す。ゲッと思い、笑っちゃったけど、逆になかったら寂しいかも。

 続くモルガン邸。モルガンお雪の舞い姿ぐらいから意識が朦朧…。お茶を点てているのはチラッと覚えているのに、ハッと気付いたらチャーリーが銀橋で歌ってた。少しの間記憶を失っていたようだ。ここはロシアではないので「ダメよ!眠っては!」と起こしてくれるマーシャはいないのだ…。(後でチェックしたらオサの出番、丸ごと見逃してたのね…つ、辛すぎる!)

 何だか分からないうちに帰国していて、音さんが死にそうとかでお百度参り。立派になったミズが出てきて、何かエピソードがあるのかと思ったら、死に目には立ち会わず。医者なんだからタモちゃんを治療してくれるのかと思ったよ〜。ミズはあっという間にいなくなった。
 タモちゃんは既に死化粧。歌いながら死んでゆく(ありがち)。お披露目で死ぬのって何だかイヤだなぁ〜。たとえ死んでも“前向き”な死に方ならいいのだけど、弱って“フェイドアウト”するのって悔しくなっちゃう。
 続くミドリちゃんのあいさつは立派で、格好良かった。ミドリちゃんはいい作品でデビューできて良かったね。

 そしてフィナーレ!待ってました!自毛の男役精鋭が暴れまくります。タモちゃんがオールバックで舞台奥、振り返る登場がすごく格好イイ!コメディーでイイ味出してるタモちゃん、正統派の格好良さもバッチリ!ショーでやっとホッとした。
 ロケットの衣装が、今まで観た作品の中で1、2を争うカワイさ!パステルのトリコロールカラーのフリンジがゆらゆら揺れてすごくキュート!
 タンゴは本格的。アストロリコの演奏でピアソラですね。(タイトル忘れた)どこを観ていいのか目移りしちゃうところはさすが花組。ミドリちゃん、タッパがある分、迫力あって格好イイです。
 続くラテン、チャーリーに感動!チャーリーの足って、伸びてからまた伸びるというか、2段階に長さが調節できるんか?って感じ。まぁバネが入ってるみたい!この場面は派手でいいですね。
 そして主題歌のボレロ。トップ3、なかなかいいバランス。いろいろ言われてるイオリ、誰にも似ていないところが個性です。頑張って!タモ、チャーリーは貫録が出てきた。ミドリちゃんはお披露目なのにもう風格が!まぁこれなら安心でしょう。
 パレード、ミエコ姉さんはちゃんと“洋装”で階段を下りた。ホッとした。タモちゃんの羽根は上品な紫。ボリュームがあって綺麗。ミキちゃんみたいな個性派の羽根ではありませんでした、念のため。オサの変則エトワールも実力があるだけに、異議はないっす。

 あまりファンが演って欲しい!と思う作品ではありませんが、新生花組は目移りするほど華やか。移籍組も奮闘。ただあのヅラ、どうにかならないかなぁ〜。もう羽二重っていうの?、顔が変わっちゃってる。アサコとトモヨちゃんがなかなか探せなかったのに、ショーではちゃんと分かった。そんな、変装じゃないんだから。新しい時代の夜明け、人々よ、カツラを脱ぎ捨てようではないか!



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