愛・地球博 体験記
EXPO REPORT

瀬戸会場   SETO Site
公式HP瀬戸会場

 自然環境の安全に配慮し、できる限り自然のままの姿を残している会場です。ここは、自然と人とがじっくり触れ合い、語り合うことのできる愛・地球博のスタートライン。瀬戸日本館と瀬戸愛知県館、さらに市民参加で作り上げる独自のハーモニーをお楽しみください。自然の状態にできるだけ近づけるため、最小限の照明設備しかありません。日没後は、閉鎖されるためご注意ください。また、長久手会場へのモリゾーゴンドラ、会場間燃料電池バスの運行時間にもご注意ください。

※万博の各パビリオン内は、携帯電話の使用、カメラ・ビデオ撮影、録音、飲食、喫煙禁止されています。マナーを守って利用しましょう。

市民パビリオン  ウェルカムハウス  瀬戸愛知県館  瀬戸日本館  里の自然学校

瀬戸会場パビリオン所在地
瀬戸会場
<市民パビリオン・海上広場>
Civic Pavilion & Kaisho Plaza
市民パビリオン


協賛・協力: トヨタ自動車 名鉄グループ フジキン 東新住建 ファミリーマート 大塚製薬 ナナオ みずほ証券 バッファロー 産業技術総合研究所 プラスビジョン ベネッセコーポレーション ウェブソーシング
HP: http://www.expo-people.jp/

<コンセプト>
あなたの「地球の愛しかた」見つけてください
 日本全国から、世界から市民参加のプロジェクトが大集結!毎日入れ替わりでさまざまなイベントを開催します。特別な知識なんて必要ありません。大切なことは“集まること”、そして“参加”すること。あなたの「地球の愛しかた」きっと見つかるはずです。

<構成>
対話劇場(市民パビリオン)
 「グローバルダイアローグ」をテーマに、環境問題をはじめ平和、福祉、文化、健康など、地球に生きる私たちが抱えるさまざまな問題に対して、多様なミッションを持った市民やNPO/NGO、個人が、トークイベントやディスカッション、コンサートなどを展開します。最先端技術を駆使したアクセスグリッドによる世界各地をリアルタイムに結んだ議論や、海外、国内から著名人をゲストに招いたフォーラムなど、画期的な対話がおこなわれます。
対話ギャラリー(市民パビリオン)
 テーマは「地球の希望」。個人をはじめ、NPO/NGOが地球に「希望」を与える姿を、展示とワークショップで伝えます。同時代に生き、地球のために考え、活動する人々と出会いに来てください。また、リアルタイムな地球を体感できる「触れる地球」や市民の生の声が聞ける「地球の授業」も随時開催します。
地球回廊
  「地球の窓」世界の多地点とリアルタイムでコミュニケーションします。
  「触れる地球」生きた地球環境の動態を可視化するマルチメディア地球儀です。

海上広場
 森に囲まれた瀬戸会場の中央に位置する海上広場では「地球市民大交流祭」が繰り広げられます。身体と感性を使って、地球のこと、世界のことが学べるワークショップやパフォーマンス、コンサートなどがおこなわれます。つくったり、遊んだり、奏でたり、踊ったり…、子どもからシニアまで、一緒になって体験できる野外空間です。

<開館時間>
4月26日〜7月19日 9:00〜18:00
7月20日〜8月31日 9:00〜19:00
9月 1日〜9月25日 9:00〜18:00
<観覧所要時間>
約30〜60分(展示内容により異なります)

体験レポート
<海上広場・市民パビリオン> その1
 海上広場の屋外ステージ(約300名収容)では何かのイベントも行われていました。また、様々なワークショップもありますが、ともにあんまり面白そうじゃなかったので、素通りです。ただ、2005mを目標に布を織り続けているというのには、驚かされました。また、会場内にはいたるところに屋外出品もあります。

 そして市民パビリオンへ。2階の対話ギャラリーでは、日本内外で活躍するNPOやNGOの取り組みなどを紹介。甲骨文字のレプリカもあり、面白いです。また、ギャラリー入口には、養殖のチョウザメの赤ちゃん(体長30cmほど)が水槽で展示されていました。なんとこのチョウザメの養殖は、日本で始めて岡崎で成功したらしいです。あと、自分の体についても調べることができるコーナーもありました。ギャラリーで一番驚かされたのは、大怪我で右手を失った加藤源重さん(岡崎出身)が、自らの手で自助具を作成し、生活に役立てたという紹介。数十種類もの自助具を作成し、中には実用化されているものもあるというのです。本当に驚きです。というより、すごすぎます。
 この市民パビリオンは、対話劇場(約350名収容)というのもありました。いろんなイベントやトークショーもあるらしいですが、この午後5時半を回っていたので、既に終了していました。
<市民パビリオン> その2
 市民パビリオンでは、以前と違う団体の出展があったり、変わったイベントも開かれています。しばらくすると、稲の脱穀体験が行われるというので、整理券をGETし参加します。なんと昔の器具、社会の教科書に載っていた、千歯こき・唐箕・千石通しを実際に体験できるんです。これが面白いの何の。指導していただいた愛知県鳳来町の四谷千枚田(棚田)の農家の方に「筋がいい」と褒められました。参加者にはお米(茶碗1杯分)も配っており、もちろんGET。今年の宮崎産の新米らしいです。
 また、”大切なもの”をテーマにしたブースもあり、世界中の人の”大切なもの”を書いたメッセージが紹介されています。さらに、自分の”大切なもの”をカードに書いて、自分の誕生日が書かれた缶の中に入れていくという企画も。当然私の”大切なもの”も書き残してきました。
 続いて、対話劇場で演劇があるというので、見ていくことにしました。出演は、大分の大学を中心とした学生サークル。テーマは「児童買春」。万博には似つかわしくない重いテーマです。実際、万博協会の人も迷ったそうですが、学生たちの熱意から出展を認めたそうです。学生たちは、動きも声量も十分とは言えず本格的な演劇の勉強はしていないようです。およそ40分の上演の後、協会の人を交えて出演者とのトークショーが始まりました。彼らの真剣さが伝わってきた気がします。

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<ウェルカムハウス>
Welcome House
ウェルカムハウス


HP: 愛・地球博 市民放送局 http://www.expo-civic-tv.jp/

<コンセプト>
ウェルカムハウス
 瀬戸会場の玄関口として、愛・地球博のスタートラインとなった「海上の森」について学べます。また、市民による「愛・地球博 市民放送局」が開局。愛・地球博の市民レポーターとなって、21世紀はじめての万博を報道してみませんか。

<開館時間>
4月26日〜7月19日 9:00〜18:00
7月20日〜8月31日 9:00〜19:00
9月 1日〜9月25日 9:00〜18:00

体験レポート
 ウェルカムハウスは、茅葺の古民家をイメージしたような建物のつくりで、海上の森を映像などで紹介しています。また、ケーブルテレビのスタジオもあり、東海各地のケーブルテレビ同時放送も行っているようです。
 とくに、瀬戸市内の様子や海上の森の写真には驚かされたり、綺麗で見入ってしまったりしました。

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<瀬戸愛知県館>
Aichi Pavilion Seto
瀬戸愛知県館
森の劇場タイムスケジュール


出展: 愛知県
HP: http://www.aichiken-kan.jp

<コンセプト>
「森の鼓動と呼吸」〜かつてない自然発見の場〜
 瀬戸愛知県館は、今回の国際博覧会の会場づくりを巡ってさまざまな議論がなされた「海上の森」の一隅にあります。このパビリオンは、万博後には「海上の森」の自然を学び育むための拠点とすることを前提に計画しました。パビリオンでは日頃見過ごしてきた多様な生命世界をダイナミックに実感できます。愛知県民による地域に根ざしたエコ活動の出展では、来館者の参加もお待ちしています。

<構成>
ライブラリー空間
 愛知県内で絶滅が危惧されている生物の姿、昔の人々の生物との係わり、瀬戸愛知県館のエコ対応工事などを書斎風の空間で紹介。
ギャラリー空間 「森の劇場」
 海上の森の四季の表情、そしてさまざまな生物の姿を2年間にわたって記録し続けた迫力ある特殊映像と世界初の7+1サラウンドシステムで体感するシアター。館内に移植したコナラの木の物語も込めて、この森を残すことができた気持ちを伝える。上映内容は「虫の目」と「森の一瞬」の2種類あり、上映時間はともに約15分。
森の回廊
 移植したコナラが見守る吹抜け空間に、愛知県内465校、約1万人の子どもたちがリサイクル素材などで身近な昆虫などを工作し、ハチの巣をイメージした六角形のケースに納められた作品を展示。「鼓動・呼吸する繭」の内部には、「レッドデーターブックあいち」に記載されている3種の絶滅種、ニホンオオカミ、ニホンアシカ、ニホンカワウソのタイプ標本(生物の学名がつけられた時のオリジナル標本)を特別展示。
コラボレーション空間 「にぎわいの里」
 自然と共生する社会づくり「エコ・コミュニティ活動」に取り組む県民が主役とするコーナー。さまざまな活動の姿を、わかりやすく親しみやすい展示・催事で紹介。
◆愛知グリーンマップ2005=地域のグリーンマップ展示◆あいち環境絵本=公募絵本作品の展示・童美連協力作品の展示◆愛知自然と暮らしの暦=公募CDアート作品の展示◆愛知エコ・コミュニティ活動紹介=公募団体の活動内容発表◆エコの知恵袋=公募アイデアを館内運営業務で実施紹介

<環境への取り組み>
コナラの木
 瀬戸会場周辺工事で伐採予定だった高さ約20mのコナラの木を、建物の中心、吹抜け空間に移植。
自然にやさしいメシュカゴ
 自然の傾斜地は、石積みメシュカゴを段上に並べることで安定化を図る。メシュカゴ内部は水や空気が通り、生物が棲息できる。
アテンダントユニフォーム
 愛知県館アテンダント、クルーのユニフォームは、竹のスジスジ部分の繊維を取り出して糸をつくり、合服がウールと夏服がコットンと合わせた生地で縫製。
森を守る工夫
 博覧会終了後は仮設部分を撤去し、恒久部分は「里山学びと交流の森」の拠点施設として整備。仮設部分の外壁や床に使用する木材は、下山村の新設小学校で再利用される。

<開館時間>
4月26日〜7月19日 9:00〜17:30
7月20日〜8月31日 9:00〜18:00
9月 1日〜9月25日 9:00〜17:30
<観覧所要時間>
約60分

長久手愛知県館へ

体験レポート
<シアター「森の一瞬」⇒森の回廊⇒にぎわいの里>
 瀬戸愛知県館の館内は、大きく5つの空間に分かれています。
 入ってすぐのところにあるライブラリー空間「森の書斎」は、県内に生息する生き物を紹介。次にシアター空間「森の劇場」では、海上の森をや生き物の姿などを映像で紹介します。シアターの上映内容は、「虫の目」と「森の一瞬」の2種類あり、交互に上映されます。今回はどちらを見たのか、正直覚えていません。(後日「森の一瞬」と判明)左右の壁面にも映像が映し出されるので、余裕があれば後ろ寄りの席に座ると良いでしょう。20人ほどだったので、真ん中前寄りに陣取って観ました。映像と共に、オペラ歌手の歌声や天井から吊るされた2本の白い布を使ったボディーパフォーマンスもライブで行われます。上映終了後は、次の空間へ移動。ギャラリー空間「森の回廊」では、県内各地の小中学校から寄せられた工作の展示があります。この工作は、廃品や自然の枝葉などを利用して昆虫などを表現しています。県内の全校があるわけではないようです。ちなみに私の出身校の小学校は出展されてませんでしたが、中学校のほうは出展されていました。もしかしたら、あなたの後輩の作品も見られるかもしれませんよ。そして、この吹き抜けの回廊の中心には、映像で紹介されていた、移植されたコナラも見られます。回廊に続いて、ミュージアム空間「森の繭」へ。ここには、絶滅してしまったニホンカワウソ、ニホンオオカミ、ニホンアザラシの剥製標本の展示と、映像による紹介。最後はコラボレーション空間「にぎわいの里」です。ここは、県民による自然や環境をテーマにした空間で、写真や絵をCDケースに入れた暦カレンダーや、手作りの環境マップ、手作り絵本などが展示され、絵本は実際に読むこともできます。
 けっこう手作り感があって、よかったです。長久手会場が”デジタル”的な空間ならば、瀬戸会場は”アナログ”的な空間といったところでしょうか。1時間ほど見入っていました。ちなみに、この瀬戸愛知県館の建物の一部は、下山村の小学校に再利用されるらしいです。
<シアター「虫の目」>
 瀬戸愛知県館は、以前にも一度入場したことがあるが、どうやらシアターの上映内容が2種類あるらしい。前回どちらを見たか分からなかったが、まあ気にしません。前回は海上の森の四季など、森の様子が中心だったと思うので、おそらく「森の一瞬」だったんでしょう。今回は「虫の目」で、海上の森の昆虫が中心となった構成のようです。途中、パビリオン内に移植されたコナラの説明もあり、一部に違いがあるようです。「虫の目」では、虫の羽の音やカマキリがバッタを捕食するシーンは、迫力があってなかなかのものでした。オペラ歌手によるライブも同じくありましたが、前回あったボディーパフォーマンスがありませんでした。
 上映後は森の回廊に向かいますが、前回じっくり見たので今回は簡単にスルーします。1階の「にぎわいの里」では、紙芝居が行われていました。

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<瀬戸日本館>
Seto Nippon−Kan
瀬戸日本館


出展: 日本国政府(経済産業省)
HP: サイバー日本館 http://www.nippon-kan.jp/

<コンセプト>
「つなぎ直そう。人と自然」
 テーマは、「自然と生きる日本人の知恵・技・こころ〜自然とつながる感性を取り戻そう」。 日本人には、自然と折り合う生活に心の豊かさを感じとる力があります。それは、古くから育んできた「知恵・技・こころ」。災害の防止、快適な生活、資源の有効利用など科学や技術のみでは解決出来ない問題への解決の糸口を提示します。アーティストたちのパフォーマンスがあなたの想像力を揺さぶり、自然とのつながりを実感しながら懐かしい記憶を呼び戻してください。

<構成>
プロローグ
 和紙を使用した壁面、床に広がるLED照明の紋様、光・音の演出など複合的な構成により、現代的な工夫を施した奥行きのある映像を四方に展開。窓から四季折々の美しさを眺め、日本人の「知恵・技・こころ」に包み込まれる、日本人独特の感性を展示空間全体で美しく表現。
群読 叙事詩劇 「一粒の種〜響きあう知恵の記憶、わたしがはじまる。」
 中央ステージを囲むように観客席が配置され、さらにその周りを多数の演者が囲む劇的空間。日本人が古くから持つわらべ歌や祭りの掛け声を台詞にし、集団で語る「群読」という演劇手法で叙事詩劇を演出。15分間という凝縮された時間の中で30名以上の出演者の語る声や日本を代表する演劇スタッフが、瀬戸日本館に集結。万博では初の試みとして、1日約20回、会期中185日毎日、「群読 叙事詩劇」の舞台を公演。
アートギャラリー 「光と風の庭」
 2人の美術家で構成されるアート空間。「知恵」・「技」の歴史とともに新しい自然とのつながりを表現している。

<環境への取り組み>
風の塔(ソーラーチムニー)と地中熱利用による自然通風
 外の冷気を取り入れ内部へ通す、空気流動スペースを確保し、その空気を抜くために、2階展示室上にはソーラーチムニー、最上部には自然換気窓(スウィング窓)を設置。自然風力によって開閉することにより、風の道を作り出し、暖まった空気が常に外部へ流れ、新しい冷気を常に取り入れることで、機械に頼らない自然換気を促進。さらに2階展示室には、新鮮な外気を地中約4.5mに打ち込んだ12本の二重パイプを通じて冷やしてから供給。
環境に配慮した外壁木質パネル
 自然環境にやさしい、有機材の木質パネルを外壁に使用。加工が簡単で、会期終了後には資材再利用することにも配慮。
ヤシ殻マットと在来種による屋根緑化システム
 4階の屋根は防水処理を施した金属成型板の上に、ヤシ殻マットを置いた屋根緑化工法を採用。ヤシ殻マット屋根緑化は、建物の熱負荷を低減すると同時に、周辺の景観に溶け込むことで環境との調和を図っている。また、ヤシ殻マット緑化システムは、そのまま他へ運ぶことが可能であり、会期終了後のリユースにも配慮したシステムとなっている。

<開館時間>
4月26日〜7月19日 9:00〜17:30
7月20日〜8月31日 9:00〜18:00
9月 1日〜9月25日 9:00〜17:30
<観覧所要時間>
約40分

長久手日本館へ

体験レポート
<1回目>
 瀬戸日本館は、入場整理券が必要だが、次の上演の整理券を受け取ることができ、それほど待ち時間を気にしなくていいようだ。まあ、混雑具合にもよると思いますけど。
 館内は、1階にプロローグ空間があります。ここは日本家屋の室内をイメージしたもので、壁は和紙でできています。当然触れるのは厳禁。この和紙の壁に、日本の伝統や祭りをイメージした映像が映し出されます。室内は暗く、傾斜しているので入場の際はご注意を。映像は5枚一組になっているので、壁の近くより、少し離れたところから見たほうが良いかもしれません。上映時間は5分ほどだったと思います。
 続いては、2階の円形劇場へ。ここでは「一粒の種」という群読叙事詩劇が上演されている。有名な詩・童話・童謡・わらべ歌・祭りの掛け声を、33人もの演者が声を揃えて、力強く演じます。聞き覚えのあるフレーズもあり、中央のやぐら舞台以外にも、客席通路や階段なども駆け回るので迫力満点です。演者は総勢66名で、1日20回ほどの公演を185日間も演じ続けるのは大変なことだと思います。
 そして最後は4階のアートギャラリー「光と風の庭」へ。ここは2人の美術家が手がけた作品を展示。パビリオンを出たところにもたくさんの風車が、風を受けて勢いよく回っていました。
<2回目>
 瀬戸日本館は、これで2回目。もう1度、群読の迫力を味わいたいと思ったから。閉幕直前になって知ったんですが、演者は赤組と青組に分かれていて、日替わりで公演しているらしいです。前回は整理券が赤でしたので、赤組公演。今回は整理券が青色なので青組公演って事です。1階で日本の伝統文化をイメージさせる映像を見た後、2階の円形劇場へ。33人もの演者が、舞台上や場内を駆け回り、声を合わせる。すぐ横、前、後を駆け抜けていく。それにしても、15分という短い時間ですが、この演劇が無料で見られるのは、なんだか得した気分です。もう少し長い時間見たい気がします。

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<里のビジターセンター>
<里の自然学校>
里山遊歩ゾーン
Village Visitor Center
Village Nature School − Satoyama Trail Zone
里のビジターセンター


HP: http://www.jeef.or.jp/expo-nature-school/

<コンセプト>
自然そのものがパビリオン
 愛・地球博の会場は、面積の約半分を自然のままに残しています。そして、里の自然学校は、まさにその残された自然のゾーンが舞台。インタープリターと一緒に自然の中に出かけ、自然のもつ素晴らしい仕組みや命の力を学ぼうという愛・地球博のメインテーマ「自然の叡智」を、まさに「体感」できるのが、この「里の自然学校」です。

<構成>
自然体感プログラム
 里の自然学校では、さまざまな自然体感プログラムを提供します。自然体感プログラムは、森の中での“いろんな時間”を演出。来場者を自然の中へと案内するスタッフ、インタープリターと一緒で楽しい時間、森の中でほっとする癒しの時間、発見と気づきの時間、五感の全てをとぎすます時間。これらを通して、これからの人と自然とのおつきあいを考えるプログラムです。インタープリターが、自然の中にあるもの、自分の体や声、ポケットに詰め込んだ小道具などを使って、森の中での楽しいひと時を演出します

<開館時間>
ビジターセンター 9:30〜17:00
プログラム受付 10:00〜16:55
<観覧所要時間>
約40〜75分(プログラムにより異なります)

体験レポート
 里の自然学校の各プログラムは、定員が10〜15名で所要時間は45〜75分。私の申し込んだ「森のくらし きんま道」は、15名で75分。オリエンテーリングルームで、整理券と森のパスポートを交換し、注意事項を聞きます。閉幕直前のこの時期は、スズメバチも多く、注意が必要との事。スズメバチが近づいたら、ひたすらじっと我慢して耐えるのが一番だとか。
 水を受け取り、いよいよ出発です。普段は扉で閉じられた階段通路を上って、山里へ入っていきます。インタープリターが、里山にある植物や虫、動物などをいろいろ紹介してくれます。そして建物が見えてきました。窯の歴史館です。ここでは、「陶器のモザイクアート」プログラムが行われており、参加者は何やら作っています。館内では他にも、瀬戸焼に使う”穴釜”や”のぼり窯”についても勉強できるようになっているそうです。
 そして分かれ道にやってきました。沢沿いに進む「沢の小径(こみち)コース」と、「山の小径(こみち)コース」です。プログラムによってコースが違うようです。きんま道へは、山の小径コースへ進みます。しばらく進むと、まゆ玉広場に到着。ここには繭を外観のデザインにとりいれた、養蚕農家の建物があります。また、昔使われていた道具などもいくつか展示されていました。
 さて、さらに奥に進みます。いよいよお目当ての、”きんま道”と”きんま”の登場です。”きんま”とは、漢字では”木馬”と書き、林業の盛んな地域で使われた道具で、木材を山の斜面から下ろす際に、十数本の木材を載せていた木のソリです。木でできたレールが敷かれてあり、ソリを滑らせて運んでいたそうです。里山遊歩ゾーンにあるものは、実物より小さい物らしいですが、それでも2mぐらいありました。もっと小さく、竹でできたもので、実際にきんま引きを体験できます。
 きんまのあとは、物見の丘で森を見渡します。ここには高さ14mの展望台があり、12mの位置から森と瀬戸の町を一望できます。瀬戸会場のパビリオンはもちろん、長久手会場の観覧車や、遠くは東山公園の東山タワー、名駅ツインタワー、御嶽山や伊吹山も見えるそうです。この日は、晴れていましたが少し霞んでいたので、東山タワーとツインタワーが確認できる程度でした。
 山の小径を1周して、途中でもとの道と合流。出入り口まで戻ったら、プログラムは終了し、解散です。


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© AICHI-univ.Night-GolfClub 2005.
Photo:© AICHI-univ.Night-GolfClub 2005.