愛・地球博 体験記
EXPO REPORT

K@管理人の万博体験記

第4日 最高気温 27.4度
 今回は私用のため、藤が丘まで基幹バスで向かいました。藤が丘からはリニモで会場へ。昼も2時半を回っているというのに、万博会場駅で乗客の大半が降りました。藤が丘駅では、乗車制限などは行っていませんでした。
 到着早々瀬戸会場へ向かうため、モリゾーゴンドラの乗り場へ。企業パビリオンBを通り抜けていきましたが、トヨタ館は既に整理券の配布が終了。さすが人気があります。モリゾーゴンドラも乗車待ちの長い列が・・・。気を取り直して、燃料電池バスに乗車しました。

瀬戸会場
 市民パビリオン外周ループ上から眺めた、瀬戸会場。右奥の円筒形の建造物が「瀬戸日本館」。その左が「瀬戸愛知県館」。その手前が「海上広場」。右中央付近の建物が、「里のビジターセンター」と和食バイキングレストラン「Na菜Na」です。瀬戸日本館の整理券は、手前中央の小屋で配布しています。
 さて、2度目の瀬戸会場。今回は、瀬戸日本館を見ようと思い、整理券を受け取ります。次の上演まで約20分。それほど混雑しないようです。

 瀬戸日本館は、入場整理券が必要だが、次の上演の整理券を受け取ることができ、それほど待ち時間を気にしなくていいようだ。まあ、混雑具合にもよると思いますけど。
 館内は、1階にプロローグ空間があります。ここは日本家屋の室内をイメージしたもので、壁は和紙でできています。当然触れるのは厳禁。この和紙の壁に、日本の伝統や祭りをイメージした映像が映し出されます。室内は暗く、傾斜しているので入場の際はご注意を。映像は5枚一組になっているので、壁の近くより、少し離れたところから見たほうが良いかもしれません。上映時間は5分ほどだったと思います。
 続いては、2階の円形劇場へ。ここでは「一粒の種」という群読叙事詩劇が上演されている。有名な詩・童話・童謡・わらべ歌・祭りの掛け声を、33人もの演者が声を揃えて、力強く演じます。聞き覚えのあるフレーズもあり、中央のやぐら舞台以外にも、客席通路や階段なども駆け回るので迫力満点です。演者は総勢66名で、1日20回ほどの公演を185日間も演じ続けるのは大変なことだと思います。
 そして最後は4階のアートギャラリー「光と風の庭」へ。ここは2人の美術家が手がけた作品を展示。パビリオンを出たところにもたくさんの風車が、風を受けて勢いよく回っていました。

 続いて市民パビリオンに向かおうと思いましたが、瀬戸愛知県館で間もなくシアターの上演が始まるというので、入ってみました。

 瀬戸愛知県館は、以前にも一度入場したことがあるが、どうやらシアターの上映内容が2種類あるらしい。前回どちらを見たか分からなかったが、まあ気にしません。前回は海上の森の四季など、森の様子が中心だったと思うので、おそらく「森の一瞬」だったんでしょう。今回は「虫の目」で、海上の森の昆虫が中心となった構成のようです。途中、パビリオン内に移植されたコナラの説明もあり、一部に違いがあるようです。「虫の目」では、虫の羽の音やカマキリがバッタを捕食するシーンは、迫力があってなかなかのものでした。オペラ歌手によるライブも同じくありましたが、前回あったボディーパフォーマンスがありませんでした。
 上映後は森の回廊に向かいますが、前回じっくり見たので今回は簡単にスルーします。1階の「にぎわいの里」では、紙芝居が行われていました。

 海上広場の屋外ステージ(約300名収容)では何かのイベントも行われていました。また、様々なワークショップもありますが、ともにあんまり面白そうじゃなかったので、素通りです。ただ、2005mを目標に布を織り続けているというのには、驚かされました。また、会場内にはいたるところに屋外出品もあります。

チョウザメ
 チョウザメの赤ちゃん。生きた化石とも言われており、岡崎で養殖されているらしい。
 そして市民パビリオンへ。2階の対話ギャラリーでは、日本内外で活躍するNPOやNGOの取り組みなどを紹介。甲骨文字のレプリカもあり、面白いです。また、ギャラリー入口には、養殖のチョウザメの赤ちゃん(体長30cmほど)が水槽で展示されていました。なんとこのチョウザメの養殖は、日本で始めて岡崎で成功したらしいです。あと、自分の体についても調べることができるコーナーもありました。ギャラリーで一番驚かされたのは、大怪我で右手を失った加藤源重さん(岡崎出身)が、自らの手で自助具を作成し、生活に役立てたという紹介。数十種類もの自助具を作成し、中には実用化されているものもあるというのです。本当に驚きです。というより、すごすぎます。
 この市民パビリオンは、対話劇場(約350名収容)というのもありました。いろんなイベントやトークショーもあるらしいですが、この日は午後5時半を回っていたので、既に終了していました。

 長久手会場へは、モリゾーゴンドラで戻ろうと思います。ゴンドラ乗り場(瀬戸駅)は市民パビリオンの3階(屋上)で、パビリオンの外周をスロープで上がっていきます。中央部には、エレベーターもあります。屋上には、軽食コーナーやお土産屋もありました。
 モリゾーゴンドラはキッコロゴンドラと同型で、スキー場などにあるゴンドラと同じものです。キッコロゴンドラは6人乗りでしたが、こちらは8人乗り。混み合っているので、相乗りになります。1人だけなら、人数調整で優先乗車できます。ゴンドラに乗車し、出発。しばらくすると、方向転換のためゴンドラがワイヤーから外れます。再発車して間もなく、ガラスが曇って外が見えなくなりました。ゴンドラ直下の住民のプライバシー保護のため、自動で曇りガラスになるようです。時間はおよそ2分程度。ガラスが元に戻ると、東ターミナルのすぐ近くまで来ており、長久手会場はもうすぐです。乗車時間は、10分ほど。

 長久手会場に戻って、どこに行こうか迷いましたが、今回は外国館を中心に巡ることにしました。外国館は、同一規格の箱を組み合わせて建設されており、簡単に言うと、使う箱の数によってパビリオンの大きさが違うという仕組みです。建設工事の負担減やリユースを目的にしているらしいです。みな同じものを使っているんですが、それぞれ外見を工夫して見せています。デザイナーの腕の見せ所でしょうかね?
 それにしてもこの日は平日だというのに、人が多かったです。企業館周辺や北ゲート周辺は、いつにも増して人が溢れかえっていました。そして、今回はグローバルコモン1を、端から順に攻めます。

 グローバルコモン1は、アジア17カ国(東南アジアを除く)が出展。
 最初はサウジアラビア王国館へ。サウジアラビア王国は、言わずと知れた石油の国。ですが、パビリオンに入ると、昔の町の様子が再現されていたり、ベドウィン(遊牧民)のテントが飾られていたりと、サウジアラビアの文化に触れることができます。さらに進むと、石油に関することが勉強できるようになっています。日本に石油を運ぶスーパータンカーの比較図などがあります。全長約300m。デカイです。他にも、砂時計のような装置に石油が入れられ、産地による石油粘度の違いが分かるようになっていました。そして、360°スクリーンのシアターでは、サウジアラビアの様子を解説付で紹介。人口は都市に集中しており、かなり発展している様子が伺えます。映像は5分程度だったでしょうか。ここに来て初めて知ったのですが、イスラム教の聖地の一つ「メッカ」の現地読みは「マッカ」。パネル紹介や映像などの中でも、マッカでした。さらに帰宅後地図帳を見ると、確かに括弧書きで「マッカ」となっていました。ん〜、勉強になります。サウジアラビア館では、ピンバッジをもらえることがあると新聞に紹介されていましたが、残念ながらその気配はありませんでした。品切れだったのでしょうか。
 続いて隣のイエメン共和国館へ。イエメン館は2階建て構造になっており、現地の市場の雰囲気が再現されていました。宝飾品も手作り感があり、綺麗でした。2階では軽食なども販売していました。ただ、国の紹介などが全くなく、店が並んだだけで、工夫が見られませんでした。残念!
カタール館
 カタール国内の映像をバックに、弾き語り。何曲も繰り返してましたが、現地の民謡なんでしょうかね。
コートロッジ
 スリランカカレーレストラン「コートロッジ」。名古屋市内にも店舗がある。
スリランカカレー
 スリランカのベジタブルカレー(右)と、ゴダンバロディ(左上)。カレールーは、やや辛口。ゴダンバロディは、ジャガイモと牛肉をナン風生地で包んだカレー風味のおやつ。
 次はカタール国館。カタールといえば、サッカー好きなら今も忘れられない8年前の「ドーハの悲劇」の場所です。ここカタール館では、国の様子や伝統工芸、文化財などの紹介が中心です。楽器の生演奏や、機織りも行われていました。
 イラン・イスラム共和国館は、人々のくらしや、伝統などの紹介がありました。パビリオン入口には、掘削水路”カナート”の模型も。社会で習ったことはあっても、実際にどうなっているのか、図解よりも模型のほうが仕組みがよく分かりました。午後7時まではチャイ(200円)の販売も行っているようです。また、ショップでは、お土産品も多数揃えてあるようですが、何と!ペルシア絨毯の即売も。さすがというべきか。値段は高いもので、ひゃ、100万円也。

 さあ、夜も7時になり、小腹が空いてきました。コモン1の中心近くにあるスリランカカレーレストラン「コートロッジ」に入りました。カレーは嫌いではないので、本場の味を堪能します。ベジタブルカレーを注文。あともう1品は、ゴダンバロディ。カレーの味はやや辛口で、ルーもスープに近い感じ。ベジタブルといっても、何かの団子は入っていました。チップスも添えられ、とてもおいしかったです。ゴダンバロディは、ジャガイモと牛肉をナン風の生地で包んだもの。こちらもカレー風味がついていました。万博では、外国料理の食べ歩きなんかも良いかもしれませんね。

 外国館巡りを再開。
 続いてはバングラデシュ人民共和国館。国の紹介などは一切なく、伝統工芸品などを展示。併設されているエスニック料理店がメインのような感じがしてしまいます。
 次はパキスタン・イスラム共和国館。中は、ヒマラヤ山脈をイメージ。石像などのレプリカが展示してあり、パキスタン料理のブースもありました。料理を作る様子を見ることもできます。また料理店の屋根は、ヒマラヤの山々を模した造りになっています。麓から眺めるエベレストといったところでしょうか。
 そしてスリランカ民主社会主義共和国館。スリランカ館は、木彫りやレース編み、宝石のカットなど伝統工芸品の実演が行われています。出口付近では、スリランカ料理も食べることができます。そして、一番衝撃的だったのが、2004年末に起きた、インド洋大津波の被害の様子を伝えるパネル。最近は、ニュースにもならなくなりましたが、やはり地震と津波の恐ろしさが伝わってきます。また館内中央には、大仏殿があり、そこには多くの義援金が寄せられていました。中を見ると、1万円札や外国の通貨も見られました。
 最後は、大韓民国館。入口では、チマ・チョゴリを着たアテンダントが迎えてくれます。韓流ブームの影響もあってか、女性客が多かったです。中は、韓国の文化や伝統工芸でもある陶磁器を展示しています。また、台の上に立って、スクリーンに向かってバンザイすると、人の影が水墨画風の木が出来上がるといのがありましたが、なんか面白そうでした。やりませんでしたけど。そして、ありました。韓流スターのブース。観光PRも兼ねて、ヨン様やチェジュのポスターなどがいっぱいありました。そして、3Dアニメの上映があるというので、見てみました。
 大まかなストーリーは、ロボットと暮らす少年が戦争に巻き込まれ離れ離れになり、緑が失われていく。クライマックスは、老人になった元少年とロボットが再開する内容。アテレコはなく、映像を楽しむだけのようです。やはり日本のアニメと作風が違いますが、ほのぼのした画風でした。
 アニメの上映が終わると出口へ。出口付近では、お土産売り場があり、混雑していました。大きな紙袋いっぱいに買い込む人も。

 さて、会場内は午後9時をまわり、パビリオンもほとんど閉まっています。会場内で少しの間、夜景の撮影をした後、名鉄バスセンター行きのシャトルバスで帰宅。


滞在時間 : 約6時間30分
観覧パビリオン : 11館 (通算28館) ※・・・重複観覧
  ⇒ 瀬戸日本館瀬戸愛知県館※、市民パビリオンサウジアラビア館イエメン館カタール館イラン館バングラデシュ館パキスタン館スリランカ館韓国館
当日入場者数 : 105,450人

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